Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年3月1日 No.3352  プレミアムフライデー1周年のPRイベント開催 -「プレミアムフライデー・サミット」

月末の金曜日に少し豊かな時間を過ごすことを推奨するプレミアムフライデー。導入から1年を迎え、2月23日、都内で「プレミアムフライデー・サミット」(主催=プレミアムフライデー推進協議会)と題し、プレミアムフライデーの1年間の振り返りや今後のあり方などについて考えるイベントが開催された。

あいさつする石塚副会長

はじめに、経団連(榊原定征会長)から石塚邦雄副会長があいさつ。石塚副会長は、引き続き官民が連携して活動を推進していくにあたり、「これまで、サービス提供事業者への魅力的な商品開発や企業への働き方改革の呼びかけを中心に行ってきた。今後は、働く個人に対して、プレミアムフライデーをきっかけとして自己啓発や健康増進など新しいことを始めてもらうようにも促していきたい」と述べ、今後の活動に対する抱負を語った。

続いて、プレミアムフライデー推進協議会事務局から、普及に向けたこれまでの取り組みについて報告があった。事務局が全国の有職者に実施した調査では、活動の認知度は約9割、参加意向は20代を中心に6割を超えているものの、早期退社の実践率は低く、企業規模や地域によっても実施状況に差があることが示された。こうした課題に対し、報告では、振り替えも含めたプレミアムフライデー休暇取得への環境整備や、自治体との連携などにより地域全体で活用していく機運の醸成に向けて取り組んでいく必要性などが指摘された。

その後、企業の代表者、田辺信宏静岡市長、日本プロサッカーリーグの村井満チェアマン、エコノミストの崔真淑氏ら8名によるパネルディスカッションを実施。働き方改革におけるトップのイニシアティブの重要性や、今シーズンから始まったJリーグの金曜日開催がねらう新たな顧客層開拓の可能性など働き方改革と消費喚起の両面について話があった。

また、個人としてのプレミアムフライデー活用の面では、「自分の好きなことの探求」「社外の人たちとの交流によるイノベーションの創出」といった意見が出された。さらに、地方での取り組みについて田辺静岡市長から、商工会議所と連携し市内の企業に対して「静岡市プレミアムフライデー実施協力宣言」を求め、地域活性化や住みよいまちづくりのきっかけとして活用している旨の紹介があった。

また、当日はサミットに先立ち、国立新美術館と東京国立近代美術館の一部がプレミアムフライデーのために無料開放されることを記念したオープニングセレモニーが行われ、石塚副会長はじめ、青木保国立新美術館館長、丹羽秀樹文部科学副大臣らが参加した。

【産業政策本部】