Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年7月12日 No.3369  UWC派遣奨学生の激励会を開催 -24名の高校生が世界へ

あいさつする藤田UWC
日本協会会長

経団連が事務局を務めるユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会(藤田讓会長=朝日生命保険最高顧問)は6月20日、東京・大手町の経団連会館で、今夏から世界各地のカレッジ(高校)に派遣される2018年度UWC派遣奨学生の激励会を開催した。激励会には、新派遣生24名と保護者、協会役員、UWC卒業生ら約150名が出席した。

冒頭、藤田会長が「私の経験からいえば、成長する人には3つの素養があると思う。1つは学ぶ心、もう1つは人の教えを吸収し成長につなげる素直な心だ。そして最後は、プラス志向ではないか。人間のポテンシャルのうち実際に発揮されているのは5%程度、天才と呼ばれている人でも6%程度と考えられているなか、その差1%を発揮できるかの違いは心の持ち方で、プラス志向であれば覚醒スイッチがオンになる」と派遣生へ心構えを示した。そのうえで、「UWCは世界各国の生徒たちが一堂に会して学ぶユニークな場で、グローバル人材として必要な素養を学べる。ぜひ2年間のカレッジ生活を楽しんでもらいたい」と激励した。

続いて、来賓のグラント・ポゴシャン駐日アルメニア大使は、専門科目以外を学べる機会が乏しかった自身の大学時代を振り返りながら、「大学教員になってからは、幅と深みのある教育の重要性を伝えてきた。UWCが行う国際バカロレア教育は課外活動も含め、典型的なリベラルアーツですばらしい教育プログラムだと思う。2年間一生懸命勉強し、成長して帰ってきてほしい」とエールを送った。

その後、各派遣生は留学に向けての抱負を語るとともに、同級生、先輩等と交流を深めた。今年度の派遣生が向かうのは、世界11カ国・地域(イギリス・カナダ・イタリア・アメリカ・香港・インド・オランダ・コスタリカ・ドイツ・アルメニア・中国)のカレッジ。

【SDGs本部】

■ グローバル人材の育成に向け、高校生の留学への支援を

UWC(本部=ロンドン)は、世界各国のUWC支部が実施する選考を経て派遣される高校生を、世界各地にある傘下のカレッジで2年間受け入れ、国際バカロレア課程に基づく教育を通じて国際感覚豊かな人材を育成する民間の教育機関。経団連は、1972年に「UWC日本国内委員会(現・UWC日本協会)」が設立されて以来、グローバル人材育成の趣旨に賛同し、同協会の事務局を務めている。

今夏派遣生を含めこれまでに613名が各カレッジに派遣され、卒業後、国内外の大学を経て大手企業・報道機関、日本政府、国際機関等に就職して国際的に活躍している。

カレッジ生活を支える奨学金はUWCの趣旨に賛同する経団連会員企業56社ならびに個人の寄付金等を原資としており、同協会では賛同企業を募集している。

詳細は、UWC日本協会のウェブサイトを参照。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/UWC/index.html