Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年3月31日 No.3539  理工系女性人材育成のための「夏のリコチャレ2022~理工系のお仕事体感しよう!」説明会を開催

経団連では、内閣府および文部科学省と連携し、女子学生を中心に、理工系分野への関心を高めるためのイベント「夏のリコチャレ(理工チャレンジ)~理工系のお仕事体感しよう!」の開催を会員企業・団体に広く呼びかけている。

3月2日、新年度の「夏のリコチャレ2022」開催に向けた説明会をオンラインで実施した。内閣府と文科省が、イベントの概要や今年度の募集要項を説明した後、人気イベントを昨年開催したJX金属、P&G明石工場、ブルームバーグの3社が事例を紹介した。概要は次のとおり。

■ 理工系女性の育成に向けた政府の取り組み(内閣府、文科省)

リコチャレイメージキャラクター
リコちゃん

女性がさまざまな分野にチャレンジし、多様な視点や発想が加わることは、イノベーションの実現に不可欠である。内閣府では、女子中高生の段階から、理工系分野に関心を持つことで進路選択の幅を広げられるよう、職場体験やオープンキャンパス、女性先輩社員との交流等の機会を提供する「夏のリコチャレ」を開催している。昨年は、59団体のイベントに延べ約6300人が参加した。今年も、7月中旬から8月下旬までの夏休み期間に開催する予定である。

文科省でも、「夏のリコチャレ」に関連した取り組みとして、出前授業や施設見学等の教育プログラムを提供する「土曜学習応援団」を実施している。その他、「AirBridge」(若手有志によるワーキング・グループ)等を通じて博士課程の学生の研究環境の実態を意見収集するなど、当事者の目線に立った施策を検討している。

■ 各企業・団体における取り組み

JX金属は、全国2つの工場で、工場見学会および実験体験会を開催した。現場の臨場感を体感できる機会を提供し、銅を中心とした非鉄金属の社会貢献性や理工系社員の働く思いを紹介している。今年は、開催拠点数を増やし、社員との対話の時間を長く設けるなど、理系職種の魅力が少しでも伝わるよう工夫をして開催する予定である。

P&G明石工場は、研究開発以外の理系職種としてはイメージしづらい職種を紹介するとともに、紙おむつを使った実験、社員との交流会を実施した。オンラインのため、実際に女性が働いている製造現場を伝えることが難しかったが、今後、参加者を工場に招待し、働く現場を見てもらうなど、毎年少しずつ内容を変えて開催する予定である。

ブルームバーグでは、特にテクノロジー業界における女性リーダーの育成を推進している。昨年は、バーチャルオフィスツアーや社内のエンジニア、データアナリストによるパネルディスカッション、金融や世界情勢分析のリモートワークショップを開催した。参加者からは、「働きやすく、自分を成長させられそうな職場」などの声が聴かれた。

※ イベントの登録や詳細は内閣府ウェブサイトを参照
https://www.gender.go.jp/c-challenge/rule.html

【ソーシャル・コミュニケーション本部】