Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年4月28日 No.3543  提言「Society 5.0の扉を開く」を牧島デジタル大臣、小林副大臣に建議

経団連の篠原弘道副会長は4月15日、牧島かれんデジタル大臣、小林史明デジタル副大臣を訪問し、12日に公表した提言「Society 5.0の扉を開く~デジタル臨時行政調査会に対する提言」4月7日号既報)を建議した。建議にあたり、牧島大臣のタブレット端末に提言データを送信するデジタル方式を採用した。

■ 牧島大臣「次の3年間でアナログ規制を徹底して一掃」

牧島大臣(右)と篠原副会長

篠原副会長は冒頭、「今後3年間の集中改革期間は、日本がSociety 5.0へと転換する、最大にして最後のチャンス。デジタル臨調には、『Society 5.0を実感できる新たな時代に到達した』ことを誰もが確信できる社会を実現してほしい」と強調。牧島大臣のリーダーシップに対する強い期待を表明するとともに、経済界としてもデジタル臨調の取り組みを全面的に後押しする決意を示した。

これを受けて牧島大臣は、「いただいた提言を受け止め、強い決意をもって、次の3年間でアナログ規制を徹底して一掃するべく取り組んでいく。デジタル臨調は経済界と連携して推進していくもの。経団連の支援をお願いしたい」と述べた。

■ 小林副大臣「官民連携でテクノロジーマップの作成を」

小林副大臣(右)との懇談

続く小林副大臣との懇談では、提言に盛り込んだ具体的な要望について経団連側から説明。(1)道路使用許可をはじめとするさまざまな行政手続きのデジタル完結(2)機動的で柔軟な「アジャイルガバナンス」の実現に向けた非防爆機器・電波法・無人化技術等に関する規制の見直し(3)法令や空間等の必要なデータベースの整備(4)マイナンバーの徹底活用によるデータ連携の実現――などを訴えた。

小林副大臣は、各要望について詳細を確認したうえで、「現場の問題意識に基づいた貴重な提言を踏まえ、ルールを見直していく必要がある」とし、制度整備に意欲を示した。その際、「各省が規制を見直すとともに、各社が自社技術の活用余地や研究開発の方向性を検討するためにも、アナログ規制の見直しに活用可能な技術を明確化した『テクノロジーマップ』(※)が重要」と強調。篠原副会長は、「既存の規制の枠組みではなく新しい規制のあるべき姿を考え、活用できる技術を提案していくことが必要」と応え、官民で連携して同マップを作成することで一致した。

※ デジタル臨時行政調査会(第3回)【資料1】「デジタル原則を踏まえた規制の横断的な見直しの進捗と課題について」4ページ「テクノロジーマップの活用」
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/77bcb85a-52bb-4f82-b8d1-568b310b77a7/20220330_meeting_administrative_research_outline_01.pdf

【産業技術本部】