経団連企業人政治フォーラム（大塚陸毅会長）は6月17日、東京・大手町の経団連会館で、「自由民主党参議院議員選挙公約に関する説明会」を開催した。来る参議院議員選挙に向けて、自由民主党の高市早苗政務調査会長と木原稔同副会長から、説明を聴くとともに意見交換した。高市氏による説明の概要は次のとおり。

■ 参院選を迎えるにあたって

2021年の衆議院議員選挙では、与党で絶対安定多数の水準を超える議席と国民からの信任をいただいた。参議院は、与党で3分の2以上の議席数に届いていないことを踏まえ、引き続き、今回の参院選でも、与党に対する一層の支持を訴えていきたい。

今回の選挙公約は、先の衆院選で掲げた公約よりもコンパクトなものとなるよう整理した。次の衆院選までの間、前回の衆院選時に掲げた公約の実現に引き続き取り組むなかで、昨今の内外情勢の変化を踏まえて今回、公約をアップデートしたという趣旨である。

キーワードは「決断と実行」である。自民党は、国民の生命と財産を守り抜き、暮らしと産業を守る所存である。

■ 参院選公約の概要

公約は「日本を守る。」と「未来を創る。」の二部構成としている。

「日本を守る。」では、（1）毅然とした外交・安全保障（防衛力の抜本的な強化に向けて、NATO〈北大西洋条約機構〉諸国の国防予算の対GDP比目標2％以上も念頭に、23年度から5年以内に必要な予算水準の達成を目指すなど）（2）強力で機動的な原油高・物価対策（燃油価格の激変緩和措置の継続、大きな影響を受ける業種への支援など）（3）徹底した災害対策（「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の着実な実施など）（4）感染症対策と社会・経済活動の両立（将来の危機に備えた司令塔機能の強化など）――の四つを柱に掲げた。

「未来を創る。」では、（1）成長と分配の好循環を目指す「新しい資本主義」（人材、スタートアップ、グリーン、デジタル等の分野への官民連携による大胆な投資の推進など）（2）地方からデジタルの実装を進め、都市間格差の解消と地域活性化を図る「デジタル田園都市国家構想」（光ファイバーや5Gなど、地域のさまざまなニーズに合わせた情報インフラ基盤の整備の推進等による活力ある地方の創造など）（3）自民党の党是である「憲法改正」（新しい「国のかたち」の創造に向けた憲法改正、行政改革の推進など）――の三つを柱に据えた。

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高市氏に続いて、木原氏が、参院選の与党公認候補者について説明した。その後の意見交換では、複数の参加者から、与党・自由民主党に対し、選挙戦へのエールが送られた。

【総務本部】