日本経団連タイムス No.2939 (2009年2月19日)

日本経団連「企業倫理担当者研修会」修了式開く

−ケースメソッド手法学び今後の活用方策など聴く


日本経団連では、企業行動憲章に基づき、会員企業に企業倫理の徹底を呼びかけている。この一環として、各社のコンプライアンスや人事部門の実務担当者を対象とした「企業倫理担当者研修会」を、東京・大手町の経団連会館で、昨年9月から全3回のシリーズで実施、47名が受講した。2月4日には、第3回研修会と修了式が行われた。

今年度の研修会は、慶應義塾大学商学部准教授の梅津光弘氏を講師に「ケースメソッド」と呼ばれる教育・研修手法を学びながら、企業倫理の一層の浸透のための課題解決に取り組んだ。

同手法は、事例(ケース)に基づき、問題の発見や分析を行い、自分(わが社)ならどうするという観点から討論をする全員参加型の研修手法である。

今回の研修会では、受講者が1ケースずつ作成して持ち寄ることにより、日ごろの関心事項について他社の目を交えて多面的に議論することができた。

最終回を迎えて、梅津准教授が、ケースメソッドを各社の研修の中で有効に活用し、役立てるための方策について解説。倫理を日常業務に落とし込んでいくには、ケースメソッド型研修の継続的実施を通じて、倫理的思考回路を持った社員を育成していくこと、風通しの良い職場風土を構築していくことが効果的であると指摘した。

修了式では、受講者による投票で最優秀ケースに選ばれた2名を総代に、渡文明副会長・企業行動委員長名の修了証書が授与された。

【社会第二本部企業倫理担当】
Copyright © Nippon Keidanren