日本経団連タイムス No.3026 (2011年1月13日)

ウズベキスタン共和国最高会議議員団と懇談

−日本企業の投資拡大に期待


ソビロフ議長(左から3人目)一行と岡・日本NIS経済委員長(中央)

日本経団連の岡素之日本NIS経済委員長は12月14日、東京・大手町の経団連会館で、ソビロフ上院議長を団長とするウズベキスタン共和国最高会議議員団と懇談した。ウズベキスタン側の発言要旨は次のとおり。

堅調な成長を遂げるウズベキスタン経済

ウズベキスタンは1991年に独立後、新憲法の下、法の支配を徹底し、政治、経済を刷新してきた。経済構造改革を推進し近代化に取り組んでおり、世界銀行、アジア開発銀行等から高い評価を得ている。日本の協力により、通信、エネルギー、教育等、主要インフラの整備も進んでいる。世界的な金融経済危機後にあっても、昨年のGDP成長率は8%以上を記録するなど、ウズベキスタンは安定した経済成長を遂げている。

日本企業とのビジネス拡大を期待

ウズベキスタンの投資市場の規模は年額50億〜60億ドルであり、日本企業に対して、国内投資プロジェクトへの積極的な参加を呼びかけたい。特に、政府は外国の先進的な技術を導入し、設備更新を進めて主要産業の近代化を図ろうとしており、世界で最も先進的な技術を有する日本企業との協力の発展を望んでいる。

日本企業はすでに化学、輸送機器、ハイテク等、さまざまな分野のプロジェクトを実施しウズベキスタン経済の発展に貢献しているが、二国間貿易・投資の一層の拡大の必要性を認識している。

ウズベキスタンの安価で豊富な天然資源と日本の高度な技術を活用すれば、生産コストを最小限に抑えつつ、ハイテク製品の生産が可能である。日本企業には国内で鉱業、化学、電機、繊維、再生可能エネルギー、IT、通信等に関連するビジネスに取り組んでほしい。特に、ナヴォイ自由産業経済特区内に進出し生産活動を行う場合、政府は前例のないほどの好条件を与える用意がある。

貿易・投資拡大のためビジネス環境整備に注力

ウズベキスタンは日本との関係を重視している。長い交流を通じて、日本は信頼のおける国であることが証明されており、日本企業の対ウズベキスタン直接投資をさらに増やすために、国内の投資環境整備に日本企業の要望をぜひとも反映させたい。今後の経済関係の拡大・強化に向け、両国の経済界が定期的に対話を行う機会を持つことが重要である。ぜひウズベキスタンを訪問し、経済発展の現状をその目で確認してほしい。

【国際経済本部】
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