経団連タイムス No.3043 (2011年6月2日)

定時総会を開催

−2011年度事業計画など承認/新副会長に8氏を選任
/決議「国難を乗り越え『新たな日本』を創造する」を採択


定時総会には与謝野経済財政担当相、海江田
経産相、細川厚労相の3閣僚も出席した

経団連(米倉弘昌会長)は5月26日、東京・大手町の経団連会館で定時総会を開催した。総会には経団連の会員代表者約630名が出席。小島順彦・三菱商事会長、畔柳信雄・三菱東京UFJ銀行会長、勝俣宣夫・丸紅会長、大塚陸毅・東日本旅客鉄道会長、斎藤勝利・第一生命保険副会長、奥正之・三井住友フィナンシャルグループ会長、宮原耕治・日本郵船会長、大宮英明・三菱重工業社長の8名が新たに副会長に選任された。また、2010年度事業報告、2011年度事業計画、決議「国難を乗り越え『新たな日本』を創造する」、新法人(一般社団法人)の定款案など、すべての議件が承認され、新たな体制と活動方針が決定した。

総会には、与謝野馨・経済財政担当大臣、海江田万里・経済産業大臣、細川律夫・厚生労働大臣が来賓として出席。与謝野大臣は、「税・財政・社会保障の一体改革に向け、6月20日までには成案を得られるよう政府与党一体で取り組む。TPPについても、数カ月以内に参加の方針を決めるべき」、海江田大臣は、「これまで以上に企業の投資先としての魅力を高めることが不可欠。エネルギー政策の見直し、サプライチェーンの強化、新たな成長の芽の育成、TPPを含む経済連携に全力を傾注する」、細川大臣は、「雇用問題への取り組みには事業主の協力が不可欠であり、各企業の取り組みに感謝している。引き続き雇用への配慮をお願いしたい」などとあいさつした。

与謝野経財相
海江田経産相
細川厚労相

■ 米倉会長開会あいさつ

定時総会であいさつする米倉会長

開会あいさつで米倉会長は、経済界の総力を結集して震災からの早期復興に取り組み、安心・安全で強靭な「新たな日本」の創造を目指したいと述べ、復旧・復興に向けた経団連の取り組みを説明した。

そのうえで、「新たな日本」を創造していくためには、こうした復興のための取り組みの迅速な実行とともに、国を挙げた成長戦略の着実な実施が不可欠と指摘。(1)震災復興地域を視野に入れた「未来都市モデルプロジェクト」の推進(2)税・財政・社会保障の一体改革の実現(3)原子力発電所事故に関する徹底した原因究明と再発防止策の策定(4)新しい環境・エネルギー技術の開発・普及――の重要性を強調した。また、TPP交渉への参加を早期に決定すべきとの考えを示したうえで、日本の復活・再生には国際社会の理解と協力が不可欠であり、民間外交を一層強化し、官民連携による機動的な国際協力を推進したいとの意向を示した。


【総務本部】
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