経団連は7月29日、東京・大手町の経団連会館で情報通信委員会高度情報通信人材育成部会(重木昭信部会長)を開催し、東京大学大学院情報理工学系研究科の萩谷昌己研究科長ならびに國吉康夫副研究科長から「グローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム」について説明を聞き、意見交換した。概要は次のとおり。
専門技術としてのICT(情報通信技術)だけでは現代社会の要請に応えられない。今後は、社会の新たな課題を発見し、ICTのみならず分野横断的な専門力をもって、課題解決のためのサービスやシステムなどを分析・デザインし、強力に具現化できる文理融合型のグローバル・クリエイティブリーダーの育成が急務である。
育成プログラムでは、企業や行政を巻き込んだ社会課題解決プロジェクトなども予定しており、企業人材の育成の場としての活用も期待している。
育成プログラムの企画・運営等に経団連の意見を取り入れ、積極的に連携していきたい。
委員からは、「すばらしい試みである。今後はマイルストーンを明確にする必要があるが、産業界としても課題を共有しながら連携していきたい」などの意見が出された。
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記者会見に臨む(右から)東大の國吉副研究科長、 萩谷研究科長、経団連の重木部会長、岩野委員 |
部会では、経団連の高度情報通信人材育成部会が、東大大学院情報理工学系研究科とグローバル・クリエイティブリーダー育成に向けて連携を図るワーキンググループを設置することについて委員の承認を得た。これを受け8月1日、東大と経団連が共同の記者会見を行い、リーダー人材の育成に向けた連携のためにワーキンググループを発足させることを発表した。