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野田新総理(左)を迎える米倉会長 (1日、東京・大手町の経団連会館にて) |
経団連(米倉弘昌会長)は2日、野田新内閣の発足を受けて、「新内閣に望む」を取りまとめ、建議した。あわせて同日、米倉会長名でコメントを発表した。全文はそれぞれ次のとおり。
欧米の金融資本市場の混乱により、世界経済は混迷の度を深めている。こうしたなか、わが国は、震災からの早期復興に加えて、歴史的な高値水準にある円相場、グローバル競争の激化、急速に進む高齢化や少子化への対応に、一刻の猶予も許されない状況にある。円高に加え、長引くデフレ、重い法人税・社会保障負担、行き過ぎた温暖化対策、硬直的な労働規制、経済連携協定への取り組みの遅れ、さらには電力供給不足などの成長阻害要因が克服されなければ、企業は海外に活路を求め、国内の雇用も減少せざるを得ない。
新内閣においては、政治に対する内外からの信頼を取り戻しつつ、国民各層との対話を深めながら、強力なリーダーシップを発揮し、下記の重要課題に迅速に取り組んでいただきたい。
随所に政策通を配した、手堅い布陣であると思う。
野田新内閣には、野党の協力を得て、震災からの早期復興、社会保障と財政のたて直し、過度な円高への対応と経済の成長戦略、TPPをはじめとする経済連携など、重要政策課題のスピーディーな実行に邁進していただきたい。
経済界としても、新政権の政策遂行に全面的に協力していく所存である。