重慶市訪日団の団長として来日した童小平副市長が8月30日に経団連を訪れ、中国政府の承認(批准)を得て開発を進めている「両江新区」に「中日産業パーク」を設置すると正式に発表した。
両江新区は2010年6月に成立した中国内陸部で唯一の国家級開発開放新区であり、上海の浦東新区、天津の浜海新区に次いで国務院から許可を受けた3番目の新区である。中国が進めている西部大開発戦略のなかで、内外から関心が急速に高まっている。
そこで、経団連の中国委員会企画部会(田中達郎部会長)では童副市長一行を招き、中国の経済発展における両江新区の意義や開発状況について説明を聞くとともに懇談した。
童副市長は冒頭、西部大開発の進展によって近年、重慶市経済が高い成長を持続させていることを指摘、今年上半期の経済成長率は16.5%と中国でも飛び抜けていると述べたうえで、次のとおり説明した。
童副市長は、両江新区が内陸部では初めて認定された国家級「新区」であることを強調し、日本との協力で西部大開発を進め、重慶経済を長期にわたり発展させていく考えを繰り返し説明した。
重慶市側の説明の後、質疑応答が行われ、物流における問題や課題、人件費、労働力の動向など、企業進出にかかわる実務上の論点に関して意見を交わした。会合は、今後も引き続き、連携を深めることを確認して、閉会した。