経団連タイムス No.3059 (2011年10月13日)

米倉会長記者会見

−欧州の信用不安やTPPなど


経団連の米倉弘昌会長は11日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

欧州の信用不安について問われた米倉会長は、ギリシャ国債への信用不安が欧州全体に広がって、欧州大手銀行のデクシアが実質破綻するに至ったものの、すでに関係諸国が支援を表明し同行もこれを受け入れたことを受けて、これ以上事態が悪化しないよう期待していると語った。

TPPについては、11月のAPEC首脳会議までに、できるだけ早くTPP交渉への参加を決めてほしいと述べ、交渉の場で、わが国の事情・立場をよく説明し、国益の確保を図るべきであると指摘。また、わが国の農業は有望な成長分野で、安心・安全で質の高い農作物をつくる技術を有しており、すでに各所で業績を上げているとの見方を示した。さらに、そうした先進的な取り組みを一層強化し、農業の国際競争力を一段と高めていくことが重要だと述べた。

復興特区については、民間企業が雇用の拡大、産業振興に主体的に貢献できることは数多いと指摘。厳しい円高が続くなか、今後の投資を海外で行うのがよいのか、東北地域で行うのがよいのかを企業が考えるような思い切った政策を期待すると語った。

【社会広報本部】
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