本試算は、各業種から提出されたCO2排出量実績ならびに生産高または売上高実績を基に、全体としてのCO2排出量増減の要因分析を試みたものである。
2000年度CO2排出量は1990年度比約1.2%増加しているが、その内訳は以下の通りと試算される。
第4回フォローアップ結果 (注1) |
(参考) 第3回フォローアップ結果 (注2) | |
電力原単位の改善分 | -2.2% | -2.2% |
各業種の努力分 | -4.1% | -2.1% |
経済の拡大等 | +7.5% | +4.2% |
合 計 | +1.2% | -0.1%(注3) |
各業種の1990年度の[生産量又は売上高]原単位に、2000年度の生産量又は売上高を乗じ、2000年度の業種別BAU排出量([生産量又は売上高]原単位が1990年度と同一と仮定した場合の2000年度の排出量)を求め、これをもとに、経団連[BAU]排出量を算出。
経団連[BAU]排出量―2000年度経団連排出実績を求め、これを経団連全体の低減効果として、1990年度の経団連排出実績に対する比率を求めた。[△6.3%]
電力原単位による低減分を分離するため、1990年度電力原単位を用い、各業種の2000年度の[電力BAU]排出量(電力原単位が1990年度と同一と仮定した場合の2000年度の排出量)を求め、これをもとに、経団連[電力BAU]排出量を算出。
経団連[電力BAU]排出量―2000年度経団連排出実績を求め、これを電力原単位の改善による低減効果とし、1990年度の経団連排出実績に対する比率を求めた。[△2.2%]
経団連全体の低減効果[△6.3%]―電力原単位による低減効果[△2.2%]を求め[△4.1%]、これを各業種による努力分とした。
2000年度の1990年度比排出量増減率[+1.2%]と、経団連全体の低減効果[△6.3%]の差[+7.5%]を、経済の拡大等による影響と推定した。
1990年度実績 | ☆☆☆☆年度実績 | ||
CO2排出量 | 100 | 110 | |
電力からの排出量 | 50 | 55×0.9=49.5 | |
その他エネルギー | 50 | 60.5 | |
生産高 | 100 | 120 | |
購入電力量 | 50 | 55 | |
購入電力原単位 | 1 | 0.9 |
業界BAU = 90年度原単位(CO2排出量/生産高) × ☆☆年度の生産高 =(100/100)×120=120
業界BAU−☆☆年度の排出実績=120−110=10 対90年度比率=10/100×100=▲10%
業界電力BAU = ☆☆年度電力以外の排出量+☆☆年度の購入電力量×90年度の電力原単位 = 60.5+55×1=115.5
電力原単位改善分 = 業界電力BAU−☆☆年度の排出実績 = 115.5−110=5.5 対90年比率 = 5.5/100×100=▲5.5%
業界の努力分 = 全体の低減効果−電力原単位改善分 = ▲10%−▲5.5%=▲4.5%
電力原単位改善分 | −5.5% |
業界努力分 | −4.5% |
経済の拡大など | +20% |
合計 | +10% |