大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章

大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する
企業の倫理憲章の理解を深めるための参考資料

2009年10月20日
(社)日本経済団体連合会

日本経団連では、1997年に「採用選考に関する企業の倫理憲章」を定めて以降、毎年、採用選考活動の早期化の自粛を呼びかけてきた。

今般、倫理憲章の理解を一層深めていただくため、下記の内容をとりまとめたので、各社の実情に応じ、選考活動の早期開始の自粛など倫理憲章の遵守への一層のご協力をお願いしたい。

なお、日本経団連は、今後も倫理憲章のさらなる周知徹底をはかり、産業界が一体となった取り組みとなるよう努めていく。

1.広報活動・選考活動とは

企業が行う採用選考活動は、広報活動と選考活動に大別することができる。

広報活動とは、業界情報、企業情報ならびに説明会日程、採用予定数、選考スケジュール等の採用情報を、学生に対して広く発信していくことを目的とした活動を指す。具体的には、会社説明会、インターンシップなど学生が自主的に参加または不参加を決定することができるものが該当すると考えられ、実施にあたっては、その後の選考活動に影響しない旨を明示するよう努めることが求められる。こうした活動については、事前に十分な時間をかけて行うことでミスマッチによる早期離職の防止が見込まれる。

一方、選考活動とは、一定の基準に達した学生を選抜することを目的とした活動を指す。

2.早期開始を自粛すべき「実質的な選考活動」とは

選考活動については、倫理憲章の「2.選考活動早期開始の自粛」で、「卒業・修了学年の学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、選考活動の早期開始は自粛する。まして卒業・修了学年に達しない学生に対して、面接など実質的な選考活動を行うことは厳に慎む」としている。

ここで言う自粛すべき「実質的な選考活動」とは、活動の名称や形式等を問わず、実態で判断すべきものであり、具体的には、(1)選考の意思をもって学生の順位付けまたは選抜を行うもの、あるいは、(2)当該活動に参加しないと選考のための次のステップに進めないものを言う。

ただし、WEBテストやテストセンターの受検、エントリーシートの提出など、日程・場所等に関して学生に大幅な裁量が与えられているものについては、学事日程への影響がない場合もあるため、当該活動が早期開始を自粛すべきか否かの検討を行う際には、倫理憲章の趣旨を十分に踏まえた上で、各企業が活動の実態に合わせて適切に判断することが求められる。

以上

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