豪州サービス・ラウンドテーブル、バルバドス・サービス連盟、カナダ・サービス連盟、欧州サービス連盟、米国サービス産業連盟、香港サービス産業連盟、ジャマイカ・サービス産業連盟、サービス貿易自由化協議会*、インド・ソフトウェア・サービス協会、台湾サービス産業連盟、国際金融サービス連盟
2日間にわたって世界中から400名超の企業、政府等のリーダーが集まった前例のない会議には、米国、欧州委員会、豪州、インド、コロンビア、パナマ6カ国・地域の貿易担当大臣、米国下院歳入委員会委員長、WTO事務局長が参加した。
サミット参加者は、保護主義への抵抗および回復しつつある経済に対し乗数効果をもたらし得る貿易の重要性について意見の一致をみた。また、サービスが、広く経済の生産性を向上させ、成長・雇用・開発の原動力となる基本的な機能を有している点で合意した。今こそ、サービスが有するこの相互連関性を認識するとともに、グローバルな通商政策課題に再び焦点を当て、サービス分野において新たに雇用機会を創出することによって持続的な経済成長の土台を築く必要がある。
われわれサービス産業団体は、各国政府に対し、G20サミットの協力も得て、WTO交渉における困難を克服、一層の進捗を目指すよう要請した。9月のG20ピッツバーグ・サミットにおいて、各国首脳は、遅くとも2010年中のドーハ開発アジェンダの野心的かつバランスのとれた妥結が世界貿易の大幅な回復を実現する上で不可欠あることを認識し、力強いリーダーシップを発揮した。われわれは、各国政府に対し、同様の危機感をもって、世界貿易の発展につながる妥結に向け、市場アクセスの3本柱に関し、信頼を醸成し、進展をもたらすために、あらゆる選択肢を追求するよう要請する。
サービスについては、昨年7月のシグナリング会合で示唆されたオファーの改善点を確実に盛り込むとともに、市場アクセスに関するオファーの早急な追加・改善が必要である。われわれは、各国貿易大臣に対し、ドーハ・ラウンドによって、新たな事業機会と雇用が創出され、より信頼性・透明性の高い、競争促進的でシームレスな規制環境が実現されるよう要請する。
サービスに関する課題の多くについては、ドーハ・ラウンドが成功裏に妥結した後も継続して取り組まなければならない。したがって、われわれは、各国政府に対し、われわれと緊密に協力し、規制の改革および貿易・投資の自由化のための交渉の開始を含めた創造的な新しいアプローチを追求するよう求めるものである。今回のワシントンにおける会合は、世界中のサービス産業が一つのグループとして協力していく決意を示し、政治指導者との政策論議を深めるとともに、サービスを含む新たな通商時代に向けて創造的な方法に光を当てる歴史的な機会となった。