経済くりっぷ No.25 (2003年7月22日)

6月24日/メガワティ インドネシア共和国大統領歓迎昼食会

インドネシアの経済発展のためにも、日本企業による投資を期待


メガワティ大統領

6月24日、国賓として来日したメガワティ・スカルノプトゥリ インドネシア共和国大統領を迎え、日本経団連は、日本商工会議所、経済同友会、日本貿易会と共催で、歓迎昼食会を開催した。

I.奥田会長挨拶要旨

わが国経済界は、東アジア地域全体のバランスある発展のために、今後もASEAN地域における重要な拠点としてインドネシアを重視し、さらなる投資促進と裾野産業の育成や人材育成に取り組んでいきたい。
両国の経済関係が今後さらに拡大するには、治安の安定、税制を含む経済法制の整備と透明性の確保、労働問題の円滑な解決など、投資環境の整備が求められる。メガワティ大統領のリーダーシップに引き続き期待している。
日本経団連が本年1月の新ビジョンで提唱した東アジア自由経済圏構想も踏まえ、インドネシアとの関係においても、ヒト、モノ、カネ等の移動の自由化によって自由な経済活動を促進し、それがひいては東アジア全体の発展に寄与するものと考える。
両国の経済連携のあり方については、7月9日にジャカルタで開催予定の両国経済界の会合で議論する予定であり、メガワティ大統領のご理解、ご協力をお願いしたい。

II.メガワティ大統領スピーチ要旨

インドネシア経済は順調に回復している。ルピアは安定しており、物価高も沈静化している。IMFによる経済復興協力についても卒業の段階にきている。
治安の安定、法の不透明性、労働問題など、さまざまな問題の解決に全力をあげている。しかしながら、問題の複雑性、限られた資源というものを考慮に入れると、すべては段階的に解決されなければならず、一瞬にしてというわけにはいかない。バリ島の爆弾テロ事件、イラク戦争、SARSなど、われわれの競争力低下につながるような出来事も起こっているが、問題の解決に向けて努力している。
わが国の発展において、日本企業の協力は不可欠である。わが国を投資先として考慮していただくようお願いしたい。

III.意見交換(要旨)

日本側:
(1)近年、ジャカルタで頻発している交通渋滞と自動車の排ガス問題について、どのような対策をとられているか。(2)ジャカルタジャパンクラブが改善を求めた投資環境の諸問題は81項目あり、特に重要である24項目のうちの半分は、メガワティ大統領の迅速な対応により、ほぼ解決した。

大統領:
環境対策については、さまざまなプログラムがある。投資環境整備については、ステップ・バイ・ステップで、かつ迅速に、そして適切に対処していきたい。
《担当:国際経済本部》

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