経団連くりっぷ No.106 (1999年7月22日)

マルチモーダル施策の重要性

−環境負荷の少ない鉄道や海運の利用促進に向けて


1997年12月のCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)で採択された京都議定書では、わが国は「温室効果ガスの排出量を1990年の水準よりも少なくとも6%削減する」という目標が位置づけられた。この達成のためには、2010年までに約40%の伸びが予想されている運輸部門からの二酸化炭素の排出量を17%の伸びに抑制する必要がある。

そこで、物流政策の推進にあたって、環境負荷が少なく、長距離大量輸送の面で効率の高い鉄道や海運の活用を促進するなど、マルチモーダル施策が重要課題となっている。

荷主のニーズに対応したサービスを提供できるよう、鉄道貨物に係るインフラ整備に対し、政府としても積極的に支援を行なうとともに、港湾利用の効率化に向けた規制緩和や情報化等を推進すべきである。

(詳しくは6頁の「物流効率化の推進に関する提言」参照)


貨物輸送機関のCO2排出原単位
貨物輸送機関のCO2排出原単位
(注)1トンの貨物を1km運んだ場合のCO2排出量を炭素換算した重さ
(出所:第2回地球温暖化問題への国内対策に関する関係審議会合同会議資料)

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