エネルギーの基本政策における３Ｅの課題（Energy Security , Environment Protection , Economic Growth）については、これまで達成に向けたさまざまな政策議論がなされており、現在も関係各省の審議会等で検討が進められている。しかしながら、互いに矛盾する側面を有する３Ｅの課題について、それぞれの観点から個別に議論されることが多く、必ずしも総合的な議論がなされてこなかったきらいがある。そこで資源・エネルギー対策委員会では、昨年７月よりエネルギー政策のあり方について総合的な観点から検討し、その検討成果を「エネルギー政策の重点課題に関する見解−安定供給の確保と環境・経済との調和」と題する提言として取りまとめ、５月22日の理事会の承認を得て公表した。「見解」では、エネルギーの安定供給、環境保全、経済合理性の確保を一体的に実現することを政策の基本とし、中長期的な国家戦略に基づき、その推進を図ることを政府に求めている。