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経営タイムス No.2686 (2003年7月31日)

「新たな国際政治・経済フレームと日本の役割」探る

−日本経団連、東富士夏季フォーラム開催

−日本の活力再生へ/奥田会長、改革の重要性強調


日本経団連(奥田碩会長)は24、25の両日、静岡・小山町の経団連ゲストハウスで「第2回東富士夏季フォーラム」を開催した。同フォーラムには、奥田会長、森下洋一評議員会議長はじめ、副会長、評議員会副議長、関係委員長ら28名が参加。「新たな国際政治・経済フレームと日本の役割」を統一テーマに、国際的な政治・経済フレームの中で、日本の立場を改めて確認し、今後とるべき戦略などについて意見を交わした。

今回、議長を務めた槙原稔副会長の開会あいさつに続いて奥田会長は、日本の現状について、「改革を避けてきた結果、国際社会の中で周回遅れのランナーになってしまったのではないか」と危機感を表明。その上で、「政治や行政、われわれ経営者は自ら進んで改革の痛みを引き受けながら、発想のベクトルを前向きに転じていくことが必要だ」と訴え、同フォーラムで日本の活力再生に向けた方策を話し合いたいとあいさつした。

第1日冒頭は、「新たな国際政治・社会の枠組み」と題して、有馬龍夫・日本国政府代表と国分良成・慶應義塾大学教授が講演。日本を取り巻く国際政治・社会の枠組みについて、日米・日中関係を中心に整理を行った(概要別掲)。
次に、与謝野馨・前衆議院議員と本間正義・東京大学大学院教授が「国際経済・社会における日本のあり方」をテーマに登壇。通商問題を中心に、国際社会で日本が果たすべき役割やその実現に向けた施策を討議した(概要別掲)。

第2日はまず、大阪大学大学院の本間正明教授が「日本の活力再生に向けた諸施策」と題して講演した後、日本の活力再生に必要な改革の方向性と施策について参加者と意見交換した(概要次号掲載)。

「政治システムのあり方と経済界の役割」のセッションでは、米コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授が、日本の構造変化と政治の現状を踏まえて政治システムが抱える問題を分析、さらに経済界の政治とのかかわりについて講演した(概要次号掲載)。
最後に、新方式による政治寄付を行う際に政党の政策を評価する基準となる優先政策事項や政策評価の手法などについて、参加者間の討議を実施。優先政策事項の項目数を10〜15に絞ることや、政経行動委員会(前田又兵衞委員長)で今後さらに具体的な検討を進めていくことなどを決定し、2日間の日程を終了した。


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