日本経団連タイムス No.2981 (2010年1月21日)

ABACが2009年活動報告会を開催

−2010年日本議長年の活動方針報告、経済界の理解と協力を求める


発言する渡辺ABAC日本支援協議会会長

ABAC(APECビジネス諮問委員会)は12月17日、東京・大手町の経団連会館で2009年活動報告会を開き、1年の活動の総括を行うとともに、日本が議長を務める2010年の活動方針を発表、経済界の理解と協力を求めた。

■ 「成長」をキーワードに取り組み

当日は、ABAC日本支援協議会の渡辺捷昭会長(トヨタ自動車副会長)の進行のもと、まず2010年APECの高級実務者会合議長を務める外務省の中村滋大使と経済産業省の西山英彦審議官が、地域経済統合、新たな成長戦略、人間の安全保障を軸とする2010年のAPECの取り組みの方向性を説明した。

ABAC日本の渡辺喜宏委員(三菱東京UFJ銀行顧問)、相原元八郎委員(三井物産顧問)、森本泰生委員(東芝常任顧問)からは、2010年日本議長年の活動方針として、「持続可能な成長を全ての人々のために( Working towards Sustainable Growth for All )」というメインテーマを発表。(1)APECとしての継続的課題である地域経済統合の推進(2)金融制度の再構築、資本市場の進化・強化、官民連携の強化といったことを通じた、バランスの取れた成長のための経済構造の高度化(3)環境物品・サービスの普及をはじめとする環境調和型経済成長の促進――など、「成長」をキーワードとした取り組み方針を説明した。

また、2010年ABAC議長の相原委員からは、今年11月に横浜で開催されるAPEC CEOサミットをはじめとする民間関連の会合や、ABAC提言の策定プロセスの説明があり、日本経済界からの意見提出をはじめとする理解、協力を訴えた。

また、出席者には、2009年APEC首脳への提言の日本語訳をはじめ、ABACの1年間の活動をまとめた年次報告書が手渡された。

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