日本経団連タイムス No.3001 (2010年6月17日)

「日本経団連グリーンフォーラム」第5期(2010年度)開講

−メンバー同士が磨き合いを/大橋チーフアドバイザーがあいさつ


あいさつする大橋チーフアドバイザー

日本経団連事業サービスは、企業の次世代リーダーの育成を目指す「日本経団連グリーンフォーラム」の第5期(2010年度)をスタートさせ、5月26日に東京・大手町の経団連会館で開講式を行った。

開講式には、新メンバーとなる企業の部課長クラス22名のほか、チーフアドバイザーを務める大橋洋治日本経団連副会長・全日本空輸会長、アドバイザーの関島康雄氏(3Dラーニング・アソシエイツ代表)、大久保幸夫氏(リクルートワークス研究所所長)らが出席した。

冒頭のあいさつで大橋チーフアドバイザーは、世界金融危機以降、航空業界が依然として厳しい状況に置かれていることに触れ、「逆境下でピンチをチャンスに変えていくためには、うわべだけではない意識改革が必要である。改革を実行する主体である全社員が、自発的な意志と行動で改革を進めるためにも、リーダーがビジョンを示すことが欠かせない」と指摘。その一環として、社長として、経営理念、経営ビジョンを社員と共有する『ダイレクト・トーク』を実施した時の経験を紹介した。また、「トップが社員の言葉に耳を傾ければ、社員のほうから、ビジョンの実現に向けた積極的な意思表示がなされるようになる。その意味で、企業が前進する力とは、物理的なものでなく、まさに人の力である」と振り返った。

また、グリーンフォーラム参加者へのメッセージとして、「一流の講師の見識に触れるとともに、メンバー同士の意見交換を通じて、お互いを磨き合ってほしい。今後のキャリアにも有益であると確信している」と述べた。

次に、関島アドバイザーがあいさつに立ち、同セミナーの第1期からアドバイザーを務めている自身の経験から、「同じ研修を受けても、成長の度合いには個人差がある。会社の指示だからといった理由ではなく、本気で自分の力をつけようと取り組んだ人が伸びる」と述べ、主体的に学ぶことの大切さを強調した。また、大久保アドバイザーは、(1)今後の1年間に達成する目標を持つ(2)学習方法として、インプットしたらすぐにアウトプットする‐‐の2つが必要と助言。「仕事における生産性を一層高めるためにも、これら2つの約束を実行してほしい」と期待を述べた。

その後、昨年度の修了生である堀内華絵・生化学工業安全管理部課長補と、伊藤裕・カブドットコム証券システム本部システム統括部システム開発課長が、それぞれ「大変な1年だったが、とても楽しくためになった。課題図書をしっかり読み込んで講義に臨むこと、どこかで実践して復習することを勧める」「グループ討議では、同年代で、利害関係のない異業種の人たちとの討議のなかで新しい刺激を受けられる。この機会を大切にしてほしい」と新メンバーにアドバイスした。

その後、第5期メンバーが自己紹介し、それぞれ今期グリーンフォーラムへの期待や抱負を語った。

◇◇◇

日本経団連グリーンフォーラムは、次世代リーダーの育成を望む会員企業の声に応えて、2006年度にスタートしたもの。「プロフェッショナルのコアスキルを学ぶ。」を総合テーマに、リーダーシップ、ファシリテーション、プロジェクトマネジメント等、各界の第一線で活躍する実務家・専門家を講師に迎え、組織や部門をリードできる人材の育成を目指す。第5期は、合宿講座を含めて、来年3月まで毎月講座を実施する予定。

【日本経団連事業サービス】
Copyright © Nippon Keidanren