(1999年7月)
「経団連インフォメーション」の記事より
経団連の御殿場ゲストハウスにおいて、第14回東富士フォーラムが、22日よりはじまった。今回の統一テーマは、「21世紀の形−世界と日本の進むべき道−」であり、21世紀を見据えて、日本の内外における課題を中心に意見交換を行なう。
初日は、「21世紀の国家・社会・企業像−求められるリーダーシップ−」というテーマで、パネルデイスカッションを行なった。21世紀政策研究所の田中直毅理事長をコーデイネーターとし、額賀福志郎衆議院議員、中西輝政京都大学教授、松原隆一郎東京大学助教授の3名のパネリストから話を伺った。
講師から、
輸送委員会(共同委員長:濱中昭一郎氏、常盤文克氏)では、昨年度から、産業の国際競争力を強化していく観点から、高コスト構造の要因の一つとされる物流の効率化推進を図るための諸施策について検討を行なってきた。この度、来年度の予算編成等に経済界の意見を反映させるため、標記提言をとりまとめ、7月19日、政府等関係方面に対して建議・公表を行なった。
本提言では、物流効率化は民間事業者の自助努力だけでは解決できない問題であることから、
この度、92年版、96年版についで3冊目となる「社会貢献白書1999年版」が刊行された(日本工業新聞社より発売、定価2,500円)。
本書は、毎年実施している「会貢献活動実績調査」結果をもとに、企業の社会貢献活動を網羅的に紹介した資料である。
とくに、今回の白書の「報告編」では、企業が組織的、体系的に社会貢献活動に取り組んだ90年代を振り返り、その意義を再確認するとともに、来るべき21世紀の社会貢献活動のあり方を主に企業とNPOのパートナーシップという視点から展望している。
また、「資料編」では、「企業が社会貢献活動にどの程度支出しているのか」、「どのような問題意識を持っているのか」といったデータを時系列で分析し、併せて900件を超す各社の活動事例を紹介している。
社会貢献担当者のみならず、経営者をはじめ社会貢献活動に関心をお持ちの皆様に本書を是非ご活用いただきたい。
経団連では、会計ビッグバンに備えるため、大蔵省、学者、公認会計士等の専門家を招き、4月6日と5月26日の両日、企業会計に関するセミナーを開催した。両日とも300名超の出席者を得るなど関心が高かったことから、当日の講演内容と関連資料を経団連資料No.17「新たな企業会計の幕開け−新会計基準の導入と経団連の取組み−」としてこのほど刊行した。
本資料は、新会計基準導入の背景、企業経営への影響、新基準の概要と対応策等が網羅されている。ご関心の向きには、定価1,000円(消費税込み)で頒布いたしますので下記宛ご連絡下さい。
税制委員会(委員長:前田副会長)では、7月9日午後、会合を開き、「平成12年度税制改正中間提言」を取りまとめる。
すでに、5月18日に発表した「わが国産業の競争力強化に向けた第一次提言」で、国際的整合性の観点から抜本的な税制改革を中心に提言したが、現在、政府において、緊急に必要な措置については、産業再生法(仮称)関連税制措置として、時限的な租税特別措置として整備すべく、作業が進んでいる。
今回の提言案では、こうした政府の対応を歓迎するとともに、緊急措置を、国際的整合性の確保にむけた恒久的な措置につなげることを目的として、「第一次提言」の内容をさらに充実させている。また、政府税制調査会の「地方法人課税小委員会報告」における検討を受けて、提言では、事業税への外形標準課税の導入について、企業の固定費用を増大させ、経済の活性化を妨げることを指摘している。加えて、現在、政府与党において検討が進められている確定拠出型年金制度の税制について具体的な提言も盛り込んでいる。
経団連自然保護基金は、世界的な環境保全団体であり生物多様性条約の基本的な枠組みや条文を起草したIUCN(国際自然保護連合)と、産業界の観点から持続的開発に向けた取組みを行なっているWBCSD(世界環境経済人協議会)が共同出版した“Business and Biodiversity”の日本語版を発行した。
本書では、企業の経営者、環境保護責任者、現場責任者等を対象として、生物多様性条約が各企業に与える影響や、企業活動レベルでの管理手法、生物多様性保全に関わる経済的コストと利益について記している。また、企業による、生物多様性保全への取組みの実例が示されており、企業の積極的な姿勢を知る上からも役立つものと思われる。