表紙イメージ 経済Trend ロゴ2011年12月号

エネルギー戦略の再構築
今月の表紙: 嵐 礼次 作 「古城の詩」 (アートビリティ登録作品)
障害を持つ方々の個性豊かで、印象深い作品を厳選してご紹介しています。

巻頭言

未来に向けての絆
小島順彦 (経団連副会長/三菱商事会長)

特集
エネルギー戦略の再構築

東日本大震災により、電力等のエネルギー供給力が大きく毀損し、産業界は電力不足対策の必要性に迫られた。わが国のエネルギー政策は、近年、温暖化対策に軸足が置かれてきたが、今後、安全性を大前提として国内におけるエネルギーの安定供給や経済性の確保により力点を置く政策運営が一層重要となる。こうした観点から、今後わが国がとるべきエネルギー政策の方向性について議論を行う。
座談会
西田厚聰 (経団連副会長/東芝会長)
産業界は、電力対策自主行動計画の目標を達成し、今夏の電力削減に一定の成果をあげた。しかし、無理を重ねている面もあり、この状況が長期間続けば日本企業の体力は消耗していく。政府には、今後5年程度の電力の安定供給に向けた道筋を早急につけてほしい。
伊藤一郎 (旭化成会長)
エネルギー問題はグローバルな視野を持ち、安全保障や戦略的な観点を取り入れることが重要である。原子力の安全性向上や再生可能エネルギーの効率向上のための最先端の技術を日本がつくり、世界に展開していくことで貢献していくべきである。
山地憲治 (地球環境産業技術研究機構(RITE)理事・研究所長)
日本は省エネ先進国であり、これ以上の削減は難しいといわれていたが、今夏の電力対策の経験から、国民的な行動変化によってさらに節電が可能であることが示された。政府には、エネルギー政策と温暖化対策を一体化し整合的に構築してほしい。
井川陽次郎 (読売新聞東京本社論説委員)
日本の技術力を磨き、世界で役立てるという視点が重要だ。原子力の安全性を高め、再生可能エネルギー、スマートグリッドなどを組み合わせ、アジア地域で展開すれば貢献できる。日本は今後も経済成長を目指さねばならない。そのためにも、原子力の事故を経験した福島を決して負の遺産にしてはいけない。
椋田哲史 (司会:経団連常務理事)

●今夏の電力需給対策の評価

●今後の電力需給の課題

●中長期のエネルギー政策見直しに向けた論点

石油・天然ガス需給をめぐる世界の情勢とわが国への影響
小林良和 (日本エネルギー経済研究所石油・ガスユニット石油グループマネージャー)
低炭素社会の実現と石炭火力
北村雅良 (Jパワー(電源開発)社長)
省エネルギー技術戦略2011の推進
植田文雄 (新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)理事)
原子力の安全確保とエネルギーの安心確保
山口 彰 (大阪大学大学院工学研究科教授)
電力システム改革
橘川武郎 (一橋大学大学院商学研究科教授)
節電と地産地消
山本隆三 (富士常葉大学総合経営学部教授)
脱原発は現実的か
澤 昭裕 (21世紀政策研究所研究主幹)

民間主導によるアジア経済の持続的成長を実現する
〜第2回アジア・ビジネス・サミットを開催
米倉弘昌 (経団連会長)
提言
今後の日本を支える高度ICT人材の育成に向けて
〜あらためて産学官連携の強化を求める
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/096/index.html
渡辺捷昭 (経団連副会長・情報通信委員長/トヨタ自動車相談役)
清田 瞭 (経団連情報通信委員会共同委員長/大和証券グループ本社名誉会長)
  • 高度ICT人材育成の必要性
  • 企業が求める高度ICT人材像
  • 産業界のこれまでのICT人材育成支援活動と課題
  • 高度ICT人材育成のための具体策
海上輸送の安全・安心の確保を図るために
〜海賊対策の強化に向けた提言
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/100/index.html
元山登雄 (経団連海洋開発推進委員長/三井造船相談役)
  • 海上輸送に対する海賊の影響
  • 海賊問題の深刻化
  • 国際協力の重要性
  • 強化すべき具体的な海賊対策
有望分野における協力の推進を確認
〜ロシアおよびウクライナとの経済合同会議を開催
岡 素之 (経団連日本ロシア経済委員長・日本NIS経済委員長/住友商事会長)
ロシア ウクライナ
社会貢献活動実績調査結果を踏まえた企業の社会貢献活動の取り組み
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/097/index.html
古賀信行 (経団連社会貢献推進委員会共同委員長/野村證券会長)
佐藤正敏 (経団連社会貢献推進委員会共同委員長/損害保険ジャパン会長)
第47回洋上研修に乗船して
西田厚聰 (経団連副会長・第47回日本経団連洋上研修名誉団長/東芝会長)
産業安全運動100年記念・第70回全国産業安全衛生大会の模様
関澤秀哲 (中央労働災害防止協会理事長)
ルポ
農商工連携
− シリーズ第3回
生産者と二人三脚で素材のうまみを活かしたカップスープを提供
北海道産とうもろこしの契約栽培 〜 北海道クノール食品
(経団連産業政策本部)

● 経営者のひととき
あるべき自分とありたい自分
樋口泰行 (日本マイクロソフト社長)
● あの時、あの言葉
今を、がんばる
星 淑夫 (共和電業社長)
● エッセイ「時の調べ」
デザイン・シティ・ソウルの元気
坂上桂子 (早稲田大学文学学術院・文化構想学部教授)
● 翔べ!世界へ―奨学生体験記
懸け橋となる研究を目指して
長 加奈子 (北九州市立大学基盤教育センター准教授)
● NEW FACE 新会員紹介
学情
ジェイアイエヌ
ジェイ・エス・ビー
ソフトクリエイト

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