[ 目次 | 概要 (PDF) | はじめに | 第I章 | 第II章 | 第III章 | 第IV章 | 第V章 | おわりに ]

農業基本法の見直しに関する提言

おわりに


新しい農業創造に向けた胎動が全国各地で始まっている。外国の農業技術や生産方法を採り入れたり、消費者や食品関連企業との結びつきを強めて独自の流通経路を開拓するなど、経営感覚や創意工夫に満ちた農業フロンティアたちが、数少ないながらも、消費者・実需者の心を捉えつつ、自らの経営を着実なものにし始めている。

目下、わが国は、高齢化、国際化、また財政の債務残高の累積に対応するため、行政改革、経済改革などあらゆる分野で構造改革の必要性に迫られている。経済界としても、企業倫理を徹底する一方、企業家精神を発揮し、大競争時代を乗り切るとともに、消費者、株主、従業員、地域社会との共生を目指し、懸命な努力を重ねなければならない。農業においても、内外環境の変化を踏まえた構造改革に取り組むべきであり、多様な選択肢を用意し、様々なビジネス・チャンスを生む土壌作りが、今こそ農政に求められている。


日本語のホームページへ