経団連くりっぷ No.60 (1997年 7月24日)

企業の情報化の目的と課題


経団連情報通信委員会では、このたび「情報化の推進に関する提言−構造改革のツールとして−」をとりまとめたが、その参考資料として5月15日から6月2日まで、主要会員企業の経営者に対して、情報化に関する意見をアンケート調査した。(回答157名。回収率55.3%)

それによると、企業の情報化の目的・効果は、情報の共有や業務処理の迅速化、意思決定の迅速化、コストの削減、組織のスリム化・合理化など業務改革、組織改革への期待が高かった。

また、企業が情報化を進める上での課題としては通信料金の低廉化・通信サービスの多様化のための規制緩和、情報化に対応した新たなルールづくり、情報リテラシーの向上などソフト面の環境づくりへの要望が強かった。

(情報化の推進に関する提言の内容については8頁参照


企業の情報化の目的
情報の共有95.5%
業務処理の迅速化83.3%
意思決定の迅速化79.5%
コストの削減64.7%
組織のスリム化・合理化53.2%
顧客ニーズへのきめ細やかな対応51.9%
グローバル化への対応39.1%
創造性の発揮25.6%
新規業務の開拓11.5%
その他3.8%

企業の情報化を進める上での課題
通信料金の低廉化・通信サービスの多様化のための規制緩和80.6%
電子取引など情報化に対応した新たな制度・ルールづくり73.5%
企業内における情報リテラシーの向上67.1%
大容量の光ケーブルなどのインフラ整備39.4%
許認可申請や税務申告などの行政手続きの電子化30.3%
情報関連機器の減価償却制度の拡充23.2%
コンテンツ創造のための基盤整備15.5%
その他6.5%


くりっぷ No.60 目次日本語のホームページ