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APEC首脳とABAC委員との対話

【APEC首脳とABAC委員の集合写真】安倍総理(当時)・ブッシュ大統領・胡錦濤主席・プーチン大統領等の首脳とともに
(シドニー・オペラハウスにて)
【APEC首脳とABAC委員の集合写真】
安倍総理(当時)・ブッシュ大統領・胡錦濤主席・プーチン大統領等の首脳とともに
(シドニー・オペラハウスにて)

ABAC創設以来、APEC首脳会議に併せ、事前に提出しているその年のABAC提言に関し、APEC首脳と直接意見交換をする機会として、APEC首脳とABAC委員との対話が毎年開催されている。

07年は、9月8日、豪州・シドニーのオペラハウスにおいて、21カ国・地域の首脳とABAC委員が5つのグループに分かれ、(1)気候変動とエネルギー安全保障、(2)WTOドーハ・ラウンド、(3)地域経済統合について、などを中心に意見交換が行われた。

中国の胡錦濤主席と日本の少徳委員が参加したグループ
中国の胡錦濤主席と日本の少徳委員が参加したグループ

日本からは、安倍総理とABAC日本委員である石坂委員、少徳委員、渡辺委員が出席し、石坂委員が安倍総理の“Facilitator”役を務めた。

安倍総理のテーブルにおいては、気候変動、原子力を含むエネルギーの安全利用、労働力の移動、中小企業育成政策、サブプライムローンをはじめとする金融情勢、及びAPEC改革などについて、活発な意見交換が行われた。特に、気候変動問題に関しては、ABAC委員からの「APECメンバーは途上国・先進国、エネルギー産出国・消費国と多様な立場にあるが、どのような取組が可能か」との問いかけに対し、安倍総理から、次のような主旨の発言があった。[外務省HPより一部抜粋]

気候変動問題

気候変動問題は、APEC地域のみならず地球的規模の課題であり、日本も積極的に取り組んでいく。(「美しい星50」及びそれに含まれる「三原則」の内容を説明。)日本では、過去30年間、省エネに取り組んだ結果、GDPが2倍となる中でエネルギー効率が37%改善し、石油使用量が約8%減少した。
また、すべての主要排出国が参加し、柔軟性と多様性を持った枠組みを構築することが重要であり、途上国には、30年前にはなく現在ある省エネ技術を大いに活用して成長と環境保全の両立を果たしてほしい、わが国としてもその為の協力を惜しまない。

他首脳からも、気候変動問題についてはAPECが最終決定の場ではないが、この機会を利用して国際的な気候変動問題への取り組みにモメンタムをつける必要があるとの発言があり、この認識が共有された。