Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年1月25日 No.3347  中川環境相との懇談会を開催

中川環境相

榊原会長

経団連(榊原定征会長)は1月16日、東京・大手町の経団連会館で中川雅治環境大臣との懇談会を開催した。環境省から中川環境相、とかしきなおみ副大臣、武部新環境大臣政務官ら幹部が、経団連から榊原会長、岩沙弘道審議員会議長、副会長らが出席した。

冒頭、榊原会長は、わが国が約束している温室効果ガス削減目標「2030年度26%減」に向けて、2030年度のエネルギーミックス(注1)の実現はもとより、政府の地球温暖化対策計画を官民挙げて着実に推進していくことが不可欠である旨を表明。とりわけ石炭火力について、現状、国内外において重要なエネルギー源であることから、その対応について議論したいと述べた。

加えて、政府が19年度から検討を予定している50年に向けた長期戦略について、「環境と経済の両立」を前提に、(1)硬直的な目標管理を行うのではなく、柔軟に対応できる方向にすること(2)環境政策とエネルギー政策の整合性を確保すること――の2点を要請し、「企業のイノベーションを促す、わが国ならではの戦略を打ち出すことが重要だ」と述べた。

続いて中川環境相は、「パリ協定の発効以降、世界の潮流が想像以上に大きく変化している」と発言。

石炭火力については、「世界は確実に脱石炭に向かっている」と指摘。高効率石炭火力技術の海外展開に対する批判や脱炭素に舵を切らなければ世界のサプライチェーンから外されることへの懸念を示し、経済界とこの危機感を共有したいと呼びかけた。

また、CO2排出量に応じて排出者に負担を課すカーボンプライシングについては、「長期大幅削減に向けて、経済効率的で有効な手段であり、前向きに検討する時に来ている」と述べた。

その後の懇談では、経団連側から、石炭火力をめぐり、日本の国情やS+3E(注2)を踏まえ、高効率化を図りつつ利用していく必要性と、わが国の高効率利用技術で世界に貢献する意義を強調した。カーボンプライシングについては、企業のイノベーションを阻害するとして反対である旨強調した。このほか、パリ協定の実効性と国際的公平性の確保や、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資等について意見交換が行われた。

(注1)2030年のエネルギーミックス(電源構成)=原子力20~22%、再生可能エネルギー24~22%、火力56%程度(ベースロード電源比率56%程度)と想定

(注2)S+3E=安全性の確保を大前提とした、安定供給、経済合理性、環境適合性のバランス

【環境エネルギー本部】