そもそも倫理とは、「自らの行いの善し悪しをはっきりさせる」ことである。企業倫理は、企業は「法人」として、経営者は「経営責任者」として、従業員は各自が「個人」として自らの行いに節度を保つことである。企業が法を遵守することは、当然であるが、倫理は法律を守りさえすれば良いということではない。「法を守れば何をしても良い」ということは許されないし、「法によって倫理を規定する」ことも不可能である。要するに、企業が社会の健全な発展を前提に、社会的な良識を持って行動すること、言い換えれば、道徳律を守ること、それ自体が倫理である。