[ 目次 | 概要 || はじめに | I.考え方 | II.視点 | III.課題 < 1.環境整備 | 2.公的分野 | 3.リテラシー > ]

情報化の推進に関する提言
−構造改革のツールとして−

はじめに


  1. 経団連では、昨年、「『魅力ある日本』の創造」と題する長期ビジョンをとりまとめ、国民や企業の創意工夫と活力が最大限に尊重されるとともに、地球的な視野で行動し、責任を果たす「活力あるグローバル国家」を目指すことを提唱した。そこでは、ボーダレス化・グローバル化の進展、大競争時代の到来、高齢化の進展、高度情報通信ネットワーク化などの時代の大きな変化の中に対応して、真に豊かで活力ある社会を実現するため、「官から民へ」という潮流の中で、企業、個人が自己責任原則とモラル・コード(倫理規範)の遵守を前提に、個性や独創性を十分に発揮できるよう、構造改革を推進する必要があることを強調している。現在、経団連は、長期ビジョンの具体化に向けた取組みを進めているところである。

  2. 経団連情報通信委員会でも、その一環として、通信・放送市場において規制緩和、競争促進的ルールの確立などを図ることにより技術革新の成果を利用して低廉かつ多彩なサービスが絶え間なく出現するよう情報通信市場の革新に努めてきた。今後は、さらなる規制緩和をはじめ自由かつ公正な競争の促進を図ると同時に、情報通信サービスを構造改革のツールとして駆使して、国民生活の質的向上やわが国産業の国際競争力を確保するための環境を整備する必要がある。そこで、情報化部会および流通委員会企画部会における検討をふまえて、産業の情報化、ならびに行政をはじめとする公的分野の情報化を中心に、わが国における情報化の推進に当たっての基本的な考え方と具体的な推進方策を以下に取りまとめた。


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