[目次] [はじめに] [第I章] [第II章] [第III章] [第IV章]
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新しい全国総合開発計画に関する提言
−「新たな創造のシステム」による国土・地域づくりを目指して−
IV.各ブロックにおける地域づくりの課題
中部地域
地域の目指す将来像
- 21世紀日本の発展を担う“ニューHEART中部”
「ニューHEART中部−環伊勢湾総合開発構想」(94.10)
地域の特性・ポテンシャルまたは発展阻害要因
- 日本の中央に位置し、東西文化の交流の接点となってきた。四全総では産業技術中枢圏域と位置づけられ、繊維、陶磁器等の伝統産業から石油化学等の装置産業、高い技術力を誇る自動車、工作機械等の加工組立型産業などが、資源や伝統技術、地理的条件等の優位性を活かして立地・発展を遂げてきた。
- 国際的な創造研究開発拠点として名古屋東部、東濃、鈴鹿などの研究学園都市を形成し、新技術・新産業を育成
- 中部新国際空港を2005年までに開港し、同年に国際博覧会を開催するなど、国際交流機能を強化。世界に開かれた経済・文化交流拠点の構築を目指す。
- 円高の進展等を背景に、製造業の海外進出が活発となり、国際分業体制に対応した産業構造の構築に取り組んでいる。
今後成長が期待される産業
- 研究開発型産業
マイクロマシン、知能ロボット、長寿医療科学、航空宇宙、ファインセラミックス、バイオテクノロジー
- 知識サービス産業
マルチメディア、デザイン、コンベンション、健康・医療や教育・アミューズメントなどの都市型産業
重点的に推進すべきプロジェクト(推進主体)
- 中部新国際空港
- 愛知県常滑市沖に2005年開港を目指して、24時間離発着可能な国際ハブ空港を建設
推進主体=国、地方自治体、地元経済界
- 21世紀国際博覧会
- 2005年に愛知県瀬戸市を会場として「新しい地球創造─自然・文化・技術の交流─」をテーマに開催
推進主体=国、地方自治体、地元経済界
- 首都機能移転の推進
- 日本列島の中央部に位置し、日本全国からのアクセスが便利で、豊かな自然資源に恵まれた中部に新首都を建設し東京一極集中の是正とともに国土の均衡ある発展を目指す
運動主体=地方自治体、地元経済界
- 中央新幹線の早期建設
- 東京〜大阪間の大動脈の二重系化を図るため国家的プロジェクトとして21世紀初頭開業を目指して建設
プロジェクト推進のための課題
- 硬直的な公共投資予算配分の見直し
- 現在の総花的、硬直的かつ短期的な投資配分を抜本的に見直し、21世紀の活力ある日本の構築に向けて戦略的な分野を重点的に整備することが望まれる。
- 規制の見直し
- 各種プロジェクトの推進に当たり、例えば土地利用に関して農地、森林、公園、沿岸域等でさまざまな規制措置をクリアすることが必要となり、これらの規制の見直しが望まれる。
- 地方分権と地方への権限・財源の委譲
- 地方自らの選択と責任で地域づくりを行なうことができるようにすることが望まれ、新しい全総計画においても、各地方ブロックの考え方や国民のニーズが十分反映されることが望まれる。
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