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新しい全国総合開発計画に関する提言
−「新たな創造のシステム」による国土・地域づくりを目指して−

IV.各ブロックにおける地域づくりの課題

中国地域


地域の目指す将来像

世界に開かれた「三海二山交流圏」

「中国地方発展ビジョン」(96.2)

地域の特性・ポテンシャルまたは発展阻害要因

  1. 近畿と北九州の中間に位置し、自然的、歴史的、文化的資源や重化学工業を中心とした素材型、加工型産業技術などの地域資源が豊富である。

  2. 地方中枢・中核都市や中小都市が他地域に比べて高く、個性ある地域づくりに適した地域構造である。

  3. 韓国・中国に近く、環日本海、環黄海の交流を展開しやすい位置にある。また、中国内陸部との交流も活発に行われている。

  4. 中山間地域に占める割合が他地域に比べて高く、過疎地・高齢化が他地域に先駆けて進行している。この流れを先取りし、中山間地域新生のモデル地域として発展する可能性がある。

  5. 地域として発展する可能性がある。基幹産業である機械・重化学工業等が円高・不況の影響を受け、産業の空洞化が懸念される。

今後成長が期待される産業

  1. 創造的なものづくりの伝統を受け継ぎながら、高度で先端的な科学・技術の振興を図る製造業
    具体的には、
    1. 既存の産業集積を生かした新たな産業づくり、高付加価値化
    2. 地場産業(中小企業)、ベンチャービジネスの育成

  2. 産業構造の多角化に向けて、今後とも成長・発展が期待できる新たなサービス産業の育成

  3. 環境、生活・福祉、情報・通信などの分野における新産業の育成

重点的に推進すべきプロジェクト(推進主体)

  1. 日本海国土軸基盤整備プロジェクト
    推進主体=国、地方公共団体、民間企業・経済団体

  2. 中四国循環型地域連携軸基盤整備プロジェクト
    推進主体=国、地方公共団体、民間企業・経済団体

  3. 瀬戸内海創生プロジェクト
    推進主体=国、地方公共団体、民間企業・経済団体

プロジェクト推進のための課題

  1. 広域的な地域間の協力
    • 市町村、府県の広域連合の推進

  2. 技術開発・起業家支援のしくみづくりと創造的な人材育成システムの確立

  3. 地方分権、規制緩和の推進と税財政制度の見直し

  4. 特に中国地方の場合、四国と一体に取り組む多くの課題があり、国の出先機関、地方自治体、経済団体等の各レベルでの一層の交流が必要。


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