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Policy(提言・報告書) 環境、エネルギー 「『有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準の設定及び定期点検の方法について(第2次答申案)』に対する意見」及び「『水質汚濁防止法施行規則の一部を改正する省令案の概要について』に対する意見」

2011年11月1日
(社)日本経済団体連合会
環境安全委員会 環境リスク部会
環境管理ワーキンググループ


「『有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準の設定及び定期点検の方法について(第2次答申案)』に対する意見」及び「『水質汚濁防止法施行規則の一部を改正する省令案の概要について』に対する意見」について

水濁法の改正に伴い、2011年6月より「地下水汚染未然防止のための構造と点検・管理に関する検討会」が設置され、有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準の設定及び定期点検の方法について検討が行われている。今般、同検討会の結果として「有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準の設定及び定期点検の方法について(第2次答申案)」等が公表され、パブリックコメントが募集されたことから、11月1日、下記のコメントを提出した。

環境省によるパブリックコメント募集:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14280

意見1

<該当箇所>
全般
<意見内容>
「地下水汚染未然防止のための構造と点検・管理に関する検討会」においては、定期点検に関するコストは示されたものの、規制される側がこれらの費用も含めた汚染水地下浸透防止措置の費用を支出可能かどうかの検証はなされていない。経済的な観点も含めた実施可能性について、運用指針やマニュアルとあわせて検討会で議論し、その結果を踏まえた政省令とすべきである。
また、第2次答申案でも認めている通り、汚染水の浸透を低コストで検知できる技術の開発は十分に進んでいない。この事実を前提に、汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法の内容を定めるべきである。
C基準は、A基準やB基準と異なり、既設施設であっても施行時から遵守が求められる。そこで、C基準については、遵守のための準備期間の短さを踏まえた内容とすべきである。
<理由>
中央環境審議会の平成23年2月15日の答申、「地下水汚染の効果的な未然防止対策のあり方について(答申)」の9ページ、「5.今後の課題と留意事項」では「措置の具体的な内容は、既存施設における実施可能性にも配慮して定めること、及び業種や事業場毎に施設等の実態が異なること等を踏まえ、必要な性能を定めることを基本として検討する必要がある。」とされている。また、第2次答申案2ページ2行目から6行目においても「答申を踏まえ、事業者によって既に講じられている地下水汚染の未然防止に有効な対策を十分に踏まえること、既存施設における実施可能性にも配慮して定めること、及び業種や事業場毎に施設等の実態が異なること等を踏まえ必要な性能を定めることに留意して、構造等に関する基準を適用すべき対象、構造等に関する基準及び定期点検の方法の構成及び内容について審議した。」とある。それにもかかわらず、公表された第2次答申案では、個々の措置の実施可能性について、具体的にどのような配慮がなされたかの記載が無い。
なお、別紙では、汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法について「同等以上の措置」を認める趣旨の記載があるが、これは性能が同等である手段の選択肢を増やすものであって、実施可能性そのものについての配慮ではない。
実施可能性について、経済的な負担の観点からの実施可能性を含めることは、地下水汚染の効果的な未然防止対策のあり方について(答申)」が事業の継続を前提としていることから当然である(同答申「1.はじめに」2ページ目には「予め未然防止のための措置を講じることは、事業者が負担すべき費用の軽減や安定した事業の継続につながるものである。」との記載がある)。

意見2

<該当箇所>
全般
<意見内容>
汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法にかかる「同等以上の措置」の具体的内容を検討する際には、現在すでに行われている措置や、新たな措置の実施可能性について十分配慮するべきである。
例えば、他法令を遵守するための措置により、汚染水地下浸透防止の機能が果たされている場合には、追加的な措置を課すことないようにすべきである。
また、特定の措置のみならず、複合的な措置を講じている場合にも、総合的に判断して「同等以上の措置」として認められるようにすべきである。
<理由>
汚染水地下浸透防止措置は、さまざまであり、また、複合的な措置を講じている場合もある。こうした中、汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法にかかる「同等以上の措置」に関しては、何が「同等以上の措置」と認められるかによって、個々の事業者における負担が大きく異なってくる。

意見3

<該当箇所>
第2次答申案2ページ 27~28行目「~法施行後3年間で」
<意見内容>
A基準やB基準の適用が猶予され、C基準のみが適用される期間は、3年間のみとされているが、延長すべきである。
<理由>
既設設備の改造には、大きな設備投資が伴う。東日本大震災後の経済や国民負担の先行きが見通せない中、電力需給問題、為替の問題も生じている現在の事業者を取り巻く状況を鑑みると、大きな投資判断が可能かは、不透明な状況にある。
また、A基準に沿った汚染水地下浸透防止措置を講じるためには、その措置の開発、評価、試行、切替それぞれのための期間が必要となり、3年間は十分な期間とは言えない。
そもそも、3年間という猶予期間の妥当性については、中央環境審議会をはじめ、技術の実情や関係者の事情を踏まえた十分な議論がなされていない。

意見4

<該当箇所>
全体
<意見内容>
汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法を定めるにあたっては、有害物質の濃度や物性、有害物質使用特定施設等の地理的条件をはじめ有害物質の地下浸透による法益侵害のリスクを勘案することとし、法益侵害のリスクがない場合には、規制の適用除外とすべきである。
<理由>
法益侵害のリスクがない場合にまで、汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法を遵守させ、新たな負担を課す必要はない。

意見5

<該当箇所>
第2次答申案3ページ 17行目「3.今後の課題」
<意見内容>
汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法を遵守させることによる水質事故防止効果(どの程度水質事故が減少したか)、および、事業者による遵守のための負担や行政コストをはじめとする費用について、第三者によるレビューを、今後の課題として追記すべきである。
<理由>
規制の合理性について検証するため、第三者によるレビューが必要である。

意見6

<該当箇所>
第2次答申案3ページ 17行目「3.今後の課題」
<意見内容>
今後の課題として「低コストで検知できる技術の開発、実証、普及等を行うことを検討する必要がある」とされているが、具体的なスケジュールや期限を定めるべきである。
<理由>
第2次答申案においても述べられている通り、今回の汚染水地下浸透防止のための構造等の基準や点検の方法において検知技術は重要な位置を占めている。また、実施可能性を検討するうえでも具体的な技術を念頭に置く必要がある。従って本来なら水濁法施行時には、定められているべきものと考える。

意見7

<該当箇所>
「有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準及び定期点検の方法について(案)」
9~10ページ 表4−2 構造基準(中欄)
4行目1)<2>
「~漏えいを確認できる構造とすること」
8行目1)<3>
「~漏えい等を確認できる設備を設けること」
9行目1)<4>
「~有害物質を含む水の漏えい等を防止できる措置とすること」
<意見内容>
<4>について、「~有害物質を含む水の漏えい等をできる措置とすること」ではなく、「~有害物質を含む水の漏えい等をできる措置とすること」とすべきである。
<理由>
<2>や<3>においては、「~漏えい(等)をできる」構造や設備を求めている一方、<4>においては、「<4>その他の<2>又は<3>と同等以上に有害物質を含む水の漏えい等をできる措置」としている。<4>は、<2>又は<3>と同等以上の機能を果たす措置を記載するものであり、<2>や<3>と文言を合わせ、「確認」とすべきである。
(Web公開版の注記:原文の丸付き数字は、< >付き数字で表記)
以上

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