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Policy(提言・報告書) 産業政策、行革、運輸流通、農業 高度人材に対するポイント制に係る出入国管理上の優遇制度に対するパブリック・コメント意見

2012年2月16日
(社)日本経済団体連合会
外国人材受入問題に関する
ワーキング・グループ

高度人材に対するポイント制に係る出入国管理上の優遇制度(以下、ポイント制)の導入を歓迎する。

ポイント制は、2010年6月18日に閣議決定された「新成長戦略」(以下、成長戦略)に盛り込まれて以降、わが国の成長戦略、規制改革、復興方針など様々な観点から議論が行われてきた。こうした経緯を十分に踏まえ、今回示された制度を早期に導入して実効ある制度にするとともに、「在留高度外国人材の倍増を目指す」としている成長戦略の実現に向けた施策を実施していくことが必要である。

なお、制度の実施・運用に当たり、以下の点について留意すべきである。

1.優遇制度の内容について

  1. (1) 「高度人材としての活動を引き続き概ね5年行っている場合には、永住許可の対象とする」としているが、現行でも5〜10年の在留で永住許可申請が可能である。高度外国人材にとってポイント制がより魅力的なものとなるためには、現行認められている以上の優遇措置を実施することが重要であり、制度見直し時には5年を3年に短縮するなど、優遇措置としての魅力を高めていくべきである。

  2. (2) 高度人材の親の帯同については、高度人材の年収が1,000万円以上であることが要件となっているが、この年収については親を扶養するための経済的能力を担保することが目的であると考えられるため、一家計の経済能力である配偶者の年収を含めた世帯年収によって判断すべきである。

2.優遇制度の運用に当たって

  1. (1) 現行案では、就労資格在留者のみが在留資格の変更の手続を経て新たに高度人材外国人(以下、高度人材)として特定活動の在留資格を得ることができるとされているため、留学生がポイント制に基づく特定活動の在留資格を得るためには、一度就労可能な在留資格へ変更した上で、再度、特定活動の在留資格に変更する必要があると想定される。在留資格の変更には原則本人が地方入国管理局に出頭して行うことが求められており、二度の申請となればその都度出頭が必要となる(手数料は一回につき4,000円必要)。

    一方、海外大学の新卒者が高度人材として日本で就労する際には、在留資格認定証明書の申請時に併せてポイント計算を申し出ることができるなど、国内大学を卒業した留学生よりも手続が簡素化されている(在留資格認定証明書の手数料は不要)。

    したがって、留学生の在留資格から直接ポイント制に基づく高度人材としての特定活動への在留資格の変更申請を認めるよう現行案を修正し、その際には、就労可能な在留資格(法別表第一の一の表又は二の表の上欄の在留資格)のいずれかの基準を満たすことを明らかにする書類の添付を求めるべきである。

    もしくは、留学生から(1)就労可能な在留資格への変更申請、及び(2)申請在留資格から特定活動への変更申請の二通の同時提出を認め、法務省として、(1)の審査の結果当該申請が認められた場合には、連続して(2)の審査を開始するなどの運用上の措置を講じることで、留学生の窓口での手続を一回で済ませるべきである。なお、これは在留資格認定証明書交付申請の際にポイント計算により高度人材認定を行うプロセスと大きく変わらないと想定される。

    留学生の負担の軽減、行政手続の簡素化、行政コストの削減(窓口業務の軽減)の観点からもご検討いただきたい。

  2. (2) 高度人材に対する優遇措置として、入国・在留手続の優先処理が示されている。現在、優良企業との契約に基づき活動を行う外国人の在留資格認定証明書の発給については、10日程度をめどに処理を行うとしているところ、ポイント制に係る優先処理もこれを上まわらない期間で処理する旨、明示すべきである。

  3. (3) 実際の申請の際には、高度外国人材本人が先に日本に入国し、後日、家族(家事使用人を含む)が入国・在留手続を行うことも十分に考えられる。その際には、家族が速やかに入国できるよう、後日行われる家族の入国・在留手続の優先処理も確実に実施すべきである。また、在留資格認定証明書、査証、上陸許可の一連の手続きに齟齬が生じないよう法務省と外務省との連携を十分に図られたい。

3.制度開始後のフォローアップに当たって

制度開始後のフォローアップとして、制度開始後1年をメドに実施状況を分析し制度の見直しなど行うとしている。その際には、ポイント制の見直しに加え、成長戦略で掲げた在留高度外国人材の倍増目標を達成する上でどのような課題があるかを整理し、一層の高度人材の受け入れ促進の具体策についても検討を行い、速やかに施策を実施していくことが必要である。

以上

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