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Policy(提言・報告書)  環境、エネルギー 今後の廃棄物処理制度のあり方に対する意見

今後の廃棄物処理制度のあり方について (意見具申) に対する意見(2026年1月9日公示)

2026年2月6
一般社団法人 日本経済団体連合会
環境エネルギー本部
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経団連はかねてより、高濃度および低濃度PCB問題に対して、政府や自治体、処理事業者等の協力のもと、汚染実態の把握や安全かつ効率的な処理技術の開発など、無害化処理の促進に着実に取り組んできた。処理期限以降に低濃度PCB廃棄物として発生しうる低濃度PCB使用製品および同疑い製品の取り扱いをめぐっては、「中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度小委員会」「PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」等に参画し、適正な管理及び処分の確実な実施を求める制度措置の導入を要望してきた。

今回示された「低濃度PCB使用製品に係る管理制度の創設及び低濃度PCB使用疑い製品に係る措置」の内容は、産業界の意向も反映されており、適正な管理及び処理を推進する観点から、基本的に賛同する。そのうえで、社会的コストを考慮した、合理的で実効性のある制度とすべく、以下2点意見申し上げる。引き続き、産業界ならびに現場の意見を聴き取りのうえ、具体的な制度検討を進めていただきたい。

意見①

<該当箇所>

7頁8行目~12行目

<意見の要約>

低濃度PCB使用製品に係る管理制度の創設について、適正な管理及び処理を推進する観点から賛同する。電気事業法に基づく対応の検討にあたっては、実務負担の軽減に繋がる一元管理化やDX化を検討いただきたい。

<意見の内容>

低濃度PCB廃棄物については、令和9年3月の処理期限後に、製品寿命等により新たに発生が見込まれるところ、適正な管理及び処理を推進する観点から、使用製品の管理や廃棄の見込み等の状況に関する届出制度を創設することに賛同する。

高濃度PCB使用製品の一部については電気事業法に基づく対応がとられてきたことを踏まえ、低濃度PCB使用製品の同様な対応を検討するにあたっては、電気事業法とPCB特措法との間で重複した手続きや管理が生じないよう、両法の制度上の調整をお願いしたい。また、事業者や自治体の事務的な実務負担の軽減につながるDX化を進めることで、合理的で実効性のある制度としていただきたい。

<意見の理由>

「令和 10 年までに廃棄物の環境上適正な管理を行うことを目的とした確固たる努力を払う」という POPs 条約の規定を踏まえ、製品寿命等により新たに低濃度PCB廃棄物となった際に不適正な処理が行われないよう、使用段階から適正な管理及び処理を確実に行う措置は有効である。

但し、低濃度PCBをめぐっては、対象となる製品や事業者が幅広く存在している。電気事業法の対象となる製品に関し、同法での対応に加えて、PCB特措法においても手続きや管理を行った場合、管理上の大きな負担が生じることに留意が必要である。そのため、重複した対応を回避し、実務上の負担を軽減すべく、両法の制度上の調整を要望する。

また、使用製品の届出にあたっては、中小企業等も含めて裾野の広い範囲で対応が生じるため、実際に届出を行う事業者と受理を行う自治体の事務負担の増加が懸念される。その負担軽減と効率化につながる管理システムの導入などのDX化を行うことにより、適切な届出と管理が推進・維持されると考える。

意見②

<該当箇所>

7頁13行目~15行目

<意見の要約>

PCBの使用疑い製品の管理や状況把握の方策の検討について、適正な管理及び処理を推進する観点から賛同するが、使用が疑われる範囲を特定したうえで、社会的コストも考慮した合理的な手法とすべきである。

<意見の内容>

PCBの使用が明らかでない製品について、不適正な処理を抑止するうえでは、まず製造年代等からPCBの製品が疑われる製品を特定することが必要である。

但し、同疑い製品をめぐっては、その対象となる製品と所有事業者が広範に渡ることから、疑いの定義や具体的な対象範囲を明確化することが極めて重要である。

事業者のみならず自治体の対応に掛かる社会的コストも考慮して、できる限り使用疑いの高い範囲に絞り込んだ、合理的で実効性のある方策を検討していくべきである。

<意見の理由>

低濃度PCBの使用疑い製品に関して管理や状況把握の方策が定められた場合、同疑い製品を所有しうる事業者の対象は中小企業等も含めて広範にわたり、裾野の広い対応が生じることとなる。また、多数の事業場または多量の機器を抱える事業者にとっては、制御盤や配電盤に内蔵されるコンデンサの有無・個数の把握には多くの労力がかかる。

そのため、PCB使用の疑いの定義や具体的な疑われる対象範囲の特定が不十分なまま、管理や廃棄の見込み等の状況把握が求められた場合、所有事業者ならびに自治体の実務の混乱と多大な負担が発生しかねない。適正処理を合理的に推進すべく、現場の実態も踏まえながら、方策の検討を進めていただきたい。

以上

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