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会長コメント/スピーチ 記者会見における会長発言 記者会見における米倉会長発言要旨

2011年6月20日
(社)日本経済団体連合会

【原発の再稼働要請について】

政府は一歩、踏み出してくれた。しかし、政府の責任で安全基準を見直し、再発防止を徹底するという基本条件は、残念ながら満たされていない。国民、特に原発周辺の住民の理解が得られるよう、政府は全力を挙げて情報開示を進め、説得に努めるべきである。

【震災復興基本法について】

経団連の考えていたものよりも随分と後退した内容である。復興に向けた基本方針のみならず、復興計画の策定も政府が責任を負うことを明確にすべきである。とりわけ、復興特区や復興庁を立ち上げるのに、新たな法律を策定する必要があり、スピード感をもって復興を進める上で問題がある。政治の強力なリーダーシップを発揮してもらいたい。

【国際会計基準について】

国際的な基準の統一を目指すことはよいが、日本の産業界、特に製造業は、投資判断となる一時点の企業価値よりも、ゴーイングコンサ―ン(継続企業の原則)に重きを置いている。IFRS導入に対する米国のスタンスも変化してきていることもあり、わが国でも時間をかけて検討していく方向になっていることは望ましい。

【再生可能エネルギーの固定価格全量買い取り制度について】

まずは復興を最優先すべきであり、国の将来を左右する中長期のエネルギー政策の議論は復興の目途がついてから始めるべきである。その段階で、原子力エネルギー、化石燃料、再生可能エネルギー等のあり方を包括的に国民レベルで議論すべきである。いま再生可能エネルギーのみに着目し、しかもその一つの手法に過ぎない全量買い取り制度だけを取り上げることに、疑問を抱かざるを得ない。

以上

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