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会長コメント/スピーチ 記者会見における会長発言 定例記者会見における中西会長発言要旨

2019年10月7日
一般社団法人 日本経済団体連合会

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【関西電力幹部の金品授受問題】

授受した金額の規模や手法など、常識的に判断すればおかしい。巨額の金額が動いたこと自体に不健全性を感じる。今後設置予定の第三者委員会の調査を通じ、問題の詳細が明らかになることを期待している。

原子力発電事業は、地元の理解や地元との連携なしには成り立たない。事実、原子力規制委員会の安全審査をクリアしていても、地元自治体からの同意を得られなければ原発再稼働は進まない。地元との関係は極めて大事であり、今後とも、電力会社やメーカーには、地域振興の観点も含めて、健全な対話をしっかりと進め、ウィンウィンの関係を築いてほしい。

【消費税率引き上げの影響】

引き上げ直前に多少の駆け込み需要はあったと聞いているが、政府が様々な対策を講じていることもあり、今のところ日本経済に大きな影響を及ぼしてはいないと見ている。このまま反動減を乗り切り、来年以降の経済成長に結びつけていくことが重要である。

【第1回Keidanren Innovation Crossing(KIX)】

スタートアップ企業は、長く日本経済を牽引してきた企業群と一括りにできない新しい起業家集団であり、日本でもようやく育ってきたという感がある。スタートアップ企業の日本経済における役割や影響力は大きい。産業構造の転換や企業のビジネスモデルの変革を促す存在であり、スタートアップ企業とのタイアップにより、従来型の大量生産・大量販売のモデルとは異なる様々な取り組みが幅広く展開されていくだろう。これらは産業のデジタル化に伴う一つの現象であることから、経団連としても、スタートアップ企業との連携に注力していく。

日本の大企業は有為な人材を多く抱えているが、自前主義にとらわれるが故に、その力を最大限に活用できない面もある。そこから脱し、オープンイノベーションにさらに移行することで、多様なものの見方が可能になり、新しい手法を創造できるようになる。太く長くKIXの活動を続け、大企業とスタートアップ企業の連携促進に、経団連は音頭を取っていく。

【景気動向指数(8月速報値)】

米中貿易摩擦やBrexitなど先読みが難しい、足を引っ張る外的要因が多くある中で、日本経済は堅調である。今回の景気判断をもって、日本経済が非常に深刻な状況にあるとは捉えていない。

ただし、今後の景気動向次第によっては、多面的に有効な対策を打つことも求められてくる。その時には、従来型の金融緩和、財政出動一辺倒ではなく、データの保護・活用のあり方、電子政府の実現、社会保障改革など、経済財政諮問会議などで議論している施策の早期実行が最も重要となってこよう。

【デジタルトランスフォーメーション】

デジタルトランスフォーメーションには大きく2つの意義がある。一つは、国内産業のデジタル化。産業構造改革への抵抗感を取り払っていきたい。もはや業界の垣根は無いに等しく、小分けされた業界単位でものを考えていては、日本企業がグローバル競争に伍していくことはできない。痛みを伴っても国内で産業構造改革を進めていく。それがSociety 5.0の姿。もう一つは、デジタル化を通じた社会的課題の解決。海外では、Society 5.0への期待が大きい。アジア各国で、デジタルコンシューマー系のスタートアップ企業が数多く現れ、自国の株式時価総額を急速に伸ばしている。そうした新興企業は、経済基盤や社会インフラの整備、社会的課題解決につながるビジネスへの転換を望んでおり、Society 5.0の旗印の下、日本企業と連携する余地は大きい。こうした基本認識については、未来投資会議でも共有していく。

【デジタル課税】

OECDでなされているデジタル課税の議論は至極妥当なものである。ビジネス活動がなされているにもかかわらず、特定のマーケットでは全く税金が納められていないという現状は、何らかの是正を必要とする。ただし、その是正の手法によっては、規制も含め難しい側面が出てくる。今後1年くらいが議論の山場であり、経団連も積極的に関与して制度の具体化に貢献していく。

以上

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