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会長コメント/スピーチ 記者会見における会長発言 定例記者会見における中西会長発言要旨

2019年11月11日
一般社団法人 日本経済団体連合会

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【関西電力からの申し出】

関西電力から経団連の常任幹事を辞退したいとの申し出があり、11月11日付けをもって了承した。政策委員会の活動も当面は控える由。

【経済情勢】

これだけ国際経済が多事多難で、国内においては消費税率の引き上げがあったが、日本経済は堅調に推移している。他方、先行きが不透明であることを懸念しており、来年度に向け、経済成長につながる投資促進の諸施策を講じる必要がある。

【全世代型社会保障検討会議(9/20)の議事録】

「財源の問題もあるので、慎重に検討した方がよい」という主張は議事録に入っており、改ざんされたとは受け止めていない。在職老齢年金制度の見直しに関する経団連の主張の背景には、比較的高齢者に手厚く、現役世代に薄い、現行の社会保障制度を是正しなければならないという問題意識がある。在職老齢年金の支給縮減を止めれば、働いて一定以上の収入がある高齢者にさらに手厚くなるため、慎重に検討する必要がある。これが9月20日の全世代型社会保障検討会議での私の発言の意図するところである。

【安倍政権の評価】

アベノミクスによって日本の競争力は強化された。また、安倍総理の安定的な政権運営は、不安定な国際情勢の中にあって、日本の存在感を高めている。この二点をもって高く評価している。日本経済を長く苦しめていた「六重苦」の問題については、高エネルギーコスト以外は手当され、解決への道筋も明示された。ポピュリズムが蔓延する世界にあって、安倍政権には短期的な経済効果を求めるのではなく、経済基盤、社会構造が大きく変化していくことを踏まえた、経済成長につながる政策を立案・遂行していただきたい。

【気候変動対策】

日本は温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比で26%減、2050年に80%減という目標を掲げているが、近年の世界規模での異常とも言える気候変動を受け、国際社会では今や、2050年ゼロエミッションの実現というさらに高いハードルに注目が集まりつつある。こうした中、経団連は「経団連低炭素社会実行計画」の取り組みを着実に進め、成果をあげているが、相当な決意をもって取り組みを強化していく必要がある。

【高齢者の就労促進】

いわゆるジョブ型の働き方が増え、そのジョブで働くことができるのであれば、年齢は関係なくなる。そうした職場では定年というコンセプトはなくなっていくのではないか。個人差が大きい高齢者には、制度面での一律の対応よりもむしろ、働く意欲や社会で活躍したいというニーズに応じて働ける場を提供するよう、民間での工夫を進めることが極めて大事である。

【日韓関係】

日韓関係がいかなる政治・外交状況にあっても、民間交流を進め、相互信頼・相互理解を深めるべき、と経団連は一貫して主張し、実践してきた。両国企業はサプライチェーンでつながっており、それが分断されるようなことは避けなければならない。引き続き民間同士の対話を継続していく。

(徴用工問題に関連し韓国国会議長が基金を提案したと報じられていることについては、)いわゆる徴用工問題は国と国の話であり、民間資金を募るということには違和感を覚える。

【医療制度改革】

現行の医療制度は持続可能性に乏しく、このまま手をこまねいていては、国民皆保険制度が崩壊しかねない状況にある。このことについては、日本社会で広くコンセンサスが醸成されている。そこで、受診時定額負担の導入や後期高齢者医療(75歳以上)の窓口負担について74歳までの2割を継続するといったアイデアを経団連は提示している。他方、その前に医療全体の姿を議論する必要があるというのが医療界のスタンスのようだ。向かう方向が同じでも、このように具体的な考えではまだ一致を見ていない。制度設計の問題ではあるが、政治判断であるのかもしれない。

【新技術への投資】

投資額の多寡ではなく、急速にデジタル化が広がる中で、グローバル競争に生き残っていける日本産業・企業をどう育てていくかという視点で捉えている。この面で、変化の速度と従来にないコンペティターの台頭を前に、経営者の多くは強い危機感を抱いている。例えば、製造業においても、サービス事業比率が高まっているが、その際、従来の設備投資のみならず、人材育成や研究開発、新技術への投資、スタートアップとの連携など、投資の形態や方向性は多種多様に変化してきている。経団連は、日本企業のそうした対応をエンカレッジするための制度設計をリードしていく。

以上

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