参議院においても、自由民主党・公明党の両党の議席数が過半数を割る結果となったことは、与党に対する厳しい民意の表れと受け止めている。

わが国経済は、足もとでは物価高対策や、緒につき始めた成長と分配の好循環の着実な実現が、喫緊の課題となっている。同時に、混迷する国際情勢下における自由で開かれた国際経済秩序の維持・強化、給付と負担の両面からの税・財政・社会保障の一体改革、活力あふれる地域経済社会の実現、わが国産業の競争力強化に向けたイノベーションの推進、生産性向上に必要な労働改革、エネルギーや食料の安定供給の確保など、中長期の視点で取り組むべき構造的な問題が内外に山積している。

政治には、強いリーダーシップの下で、こうした重要政策を迅速かつ着実に推進することが求められる。そのために、自由民主党・公明党の両党を中心に、安定した政治の態勢が確立されることを強く期待したい。