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月刊 経団連 最新号

月刊 経団連2020年4月号

特集 「環境統合型経営」で環境と成長の好循環を実現する

巻頭言

「気候変動」にどう向き合うか

柄澤康喜 (経団連審議員会副議長/三井住友海上火災保険会長)

世界経済フォーラムの「今後10年間の発生可能性が高いグローバルリスク」ランキングで、今年は「大規模自然災害」「異常気象」などの環境関連が上位5項目を独占した。政財界のリーダーへのアンケートに基づくこの調査結果は、社会・経済のサステナビリティ改善に向け気候変動への取り組みが急務となっている現実を映している。

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特集

「環境統合型経営」で環境と成長の好循環を実現する

地球規模の環境課題に対する国内外の関心が高まり、パリ協定やSDGsの採択、ESG投資の拡大などを背景に、企業の行動に大きな期待が寄せられている。経団連は1990年代から「気候変動」「資源循環」「生物多様性」の3分野を中心に、経済界による自主的取り組みを推進してきた。近年は、幅広い地球規模の課題を統合的にとらえながら、企業経営の重要課題の1つに据えて事業活動を遂行していくことが求められるとの認識のもと、「環境統合型経営」を提唱するとともに、気候変動問題に関し、2019年12月に「チャレンジ・ゼロ」構想を打ち出した。本座談会では、経団連の推進する自主的行動の意義を再確認しつつ、「環境と成長の好循環」の実現の鍵を握る企業が「環境統合型経営」を実践している事例や課題について議論を深めた。

座談会:「環境統合型経営」で環境と成長の好循環を実現する

  • 小堀 秀毅 (経団連審議員会副議長、環境安全委員長/旭化成社長)
  • 秋池 玲子 (ボストン コンサルティング グループ マネージング・ディレクター&シニア・パートナー)
  • 二宮 雅也 (経団連企業行動・SDGs委員長、経団連自然保護協議会会長/損害保険ジャパン日本興亜会長)
  • 武内 和彦 (地球環境戦略研究機関(IGES)理事長/中央環境審議会会長/東京大学未来ビジョン研究センター特任教授)
  • ■ 地球規模の環境課題に関する現状認識
  • 危機打開に必要な「トランスフォーマティブ・チェンジ」
  • グローバルな「環境と成長の好循環」の実現を今後も日本主導で
  • 生物多様性を含む環境問題はSDGs達成の根幹としてとらえるべき
  • 事実を踏まえた具体的な道筋とともに大きな目標で柔軟な発想も必要
  • ■ 経済界の主体的な行動の意義・期待
  • 経済界は自主行動計画等を通じて着実な成果を上げてきた
  • 脱炭素社会に向けた企業のイノベーションも後押し
  • 生物多様性の取り組みの主流化に向けて「経団連生物多様性宣言・行動指針」を改定
  • 日本の進んだ取り組みが評価されるよう、国際的な場での存在感を高める必要
  • 経団連の「自主行動計画」のプレッジ&レビュー方式が世界の潮流に
  • ■ 環境と成長の好循環の実現に向けたイノベーションの重要性
  • 環境問題の解決には技術と社会両面のイノベーションが必要
  • イノベーションには、長期の視点で取り組むことと「やめる」選択肢を持つことの両面が重要
  • 基礎科学がイノベーションのポテンシャルを高める
  • イノベーションに資金が流れる仕組みづくりを
  • ■ 「環境統合型経営」の課題と企業への期待
  • 経営トップの責務として「環境統合型経営」を推進すべき
  • SDGsの目標間のトレードオフを解消し、シナジーを最大化する取り組みが必要
  • レスポンシブル・ケア、CO2原料の製品開発で「環境統合型経営」を実践
  • 社会的価値の視点を企業経営に取り入れ長期の視点で考える

官民を挙げた「環境と成長の好循環」の実現
 梶山弘志(経済産業大臣)

  • 気候変動問題への対応の必要性
  • わが国の温室効果ガス削減に向けた着実な取り組み
  • 世界における「環境と成長の好循環」の実現
  • 「革新的環境イノベーション戦略」の策定
  • チャレンジ・ゼロへの期待

持続可能なビジネスにおける2020年の企業の役割
―行動の10年を迎えて
 ピーター・バッカー(持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)プレジデント・CEO)

気候変動問題に対する具体的な解決策を
―イノベーションを通じて「環境と成長の好循環」を実現
 杉森 務(経団連副会長、環境安全委員長/JXTGホールディングス社長)

  • 気候変動問題に対する危機感の高まり
  • COP25に見る国際社会の動向と経団連の活動成果
  • 気候変動問題への具体的な解決策を提示すべき
  • イノベーションを通じた脱炭素社会へのチャレンジ

気候変動対策における企業の役割
 デービッド・サンダロー(コロンビア大学世界エネルギー政策センター創立フェロー)

清涼飲料業界のイニシアティブ
プラスチック資源循環宣言

 堀口英樹(全国清涼飲料連合会会長)

  • PETボトル2030年度100%有効利用を目指す
  • ボトルtoボトル推進や協働活動
    個社でも目標が明確に
  • 正しく分別、回収へ

EU発「サーキュラーエコノミー」の日本企業の経営へのインパクト
 梅田 靖(東京大学大学院工学系研究科教授/21世紀政策研究所研究主幹)

  • CE政策の意味
  • 想定されるインパクト

生態系減災(Eco-DRR)の可能性
 一ノ瀬友博(慶應義塾大学環境情報学部教授)

  • 自然災害と災害リスク
  • 生態系減災という考え方

ESG投資時代に目指す、住友林業の「環境統合型経営」
 飯塚優子(住友林業サステナビリティ推進室長)

  • 経営理念に基づいた環境と経済の統合
  • 環境統合型経営とESG投資への対応
  • グリーン・コンバーチブルボンドの発行

“豊かで持続可能な社会”実現に向けセブン&アイグループ横断でイノベーションに挑む
 江上貴司(セブン&アイ・ホールディングス サステナビリティ推進部オフィサー)

  • 環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』
  • サステナブル社会の実現に向けて

「環境統合型経営」の実践により、環境と成長の好循環を実現する
―日本製鉄の取り組み
 泉山雅明(日本製鉄環境部長)

  • すべての製鉄所に根付く「郷土(ふるさと)の森」
  • 「統合思考」を常に持ち続ける経営が不可欠

「生物多様性の主流化」の現状と課題
―「生物多様性に関するアンケート〈2019年度調査結果〉」が示すもの
 (経団連自然保護協議会事務局)

  • 日本経済界の「生物多様性の主流化」はこの10年間で大きく進展
  • 今後の課題
  • 環境統合型経営に向け生物多様性への一層の取り組みを

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一般記事

訪米し米国政府や米欧の経済界と意見交換
―日米協力への強い期待を実感
 中西宏明(経団連会長)

  • B7サミット
  • 米国政府・経済界との面会
  • 戦略的な経済外交の展開

【提言】
新たな「食料・農業・農村基本計画」に対する意見

―Society 5.0時代における農業構造改革に向けて
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/015.html
 十倉雅和(経団連審議員会副議長、農業活性化委員長/住友化学会長)
 佐藤康博(経団連審議員会副議長、農業活性化委員長/みずほフィナンシャルグループ会長)
 磯崎功典(経団連農業活性化委員長/キリンホールディングス社長)

  • 農業の「ポテンシャル」を引き出す政策へ
  • 基本的な方針のあり方
    ~Society 5.0時代の農業構造確立と一元的な政策展開
  • 生産基盤の強化が第一

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