複雑化する米中関係やコロナ禍によるサプライチェーンの途絶、軍事転用可能な民生技術(デュアルユース技術)の進化などにより、経済安全保障の重要性が認識され、サプライチェーンの強靭化、機密情報の管理、経済的威圧の抑止などをめぐり、わが国においても法整備や政策検討が行われている。こうした動きは、グローバルなパワーバランスの変化やロシアのウクライナ侵略、中東における紛争により、自由で開かれた国際秩序が不安定化している中で進んでいる。
このような情勢を踏まえ、経団連21世紀政策研究所では、2023年から国際秩序を軸としたプロジェクトを新たに立ち上げ、国別・エリア別のプロジェクトとも連携しつつ、『経済安全保障の地政学』などのセミナーや研究報告を行っている。
急速な人口減少と少子化が進行する中、イノベーションの創出による持続的な成長を実現するためには、多様な人材の強みや個性を発揮できる職場環境の整備が不可欠となっている。
とりわけ、企業における高齢社員の活躍は、わが国で深刻化している労働力問題への対応だけではなく、高齢社員のエンゲージメント向上を通じてパフォーマンスを高めることで、イノベーションを創出し、企業の生産性の向上にもつながる重要な取り組みといえる。