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会長コメント/スピーチ 記者会見における会長発言 関西会員懇談会後の記者会見における十倉会長発言要旨

2021年7月8
一般社団法人 日本経済団体連合会

【大阪・関西万博】

まずは東京オリンピック・パラリンピックが安心、安全に行われることを期待している。その後、ドバイ万博のジャパンデーなども活用し、大阪・関西万博の機運醸成に努めたい。大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマであり、さまざまな実装を通じて、わが国の中長期的な姿を具体的に示すことにより、Society 5.0 for SDGsが広く世界に伝わることが期待できる。また、いのちの大切さを国際社会が共有する絶好の機会でもある。

〔約1,250億円から約1,850億円に上振れした会場費建設費について問われ〕万博は国家プロジェクトであり、オールジャパンで支援するものである。国、地方自治体、民間で変わらず3分の1ずつの負担となる。経団連は、博覧会協会と協力して、主要業界団体や有力企業に募金協力を順次依頼してきており、秋以降、これを加速する予定である。

【新型コロナウイルス感染関連】

〔緊急事態宣言発出の是非を問われ〕ワクチン接種は加速しているが、予断を許さない状況であり、あらゆる手を尽くすべきである。感染者数の急拡大を招かないように、これ以上の大きなリバウンドを回避することが肝要である。こうしたことから、緊急事態宣言の発出もやむを得ないのではないか。収束の方向が見えれば解除が早まることも考えられる。今度こそ終わらせるとの自覚を持って臨み、ワクチン接種を加速することで、冬場までに集団免疫をつくることが重要である。

〔緊急事態宣言下での東京オリンピック・パラリンピックの観客制限について問われ〕東京オリンピック・パラリンピックの開催は意義がある。その意義や安心・安全な大会運営について、情報発信がなされることを期待する。観客については、五者協議の結果を待ちたい。

【関西経済】

観光産業、なかんずくインバウンドの拡大は日本の成長戦略の重要な柱であり、関西はこの面で大きく貢献してきた。コロナ禍でインバウンドは急減し、関西経済にも打撃となっている。いずれはリバウンド需要が期待できる。需要喚起に経団連がお手伝いできることがあれば取り組みたい。

中長期的には、関西経済界が2030年に向け目指すべき姿を「関西ビジョン2030」で示し、実現に向けた施策を提起されている。それらが実を結ぶことを期待する。

【エネルギーミックスにおける原発の位置づけ】

2050年カーボンニュートラル、2030年度中期目標(2013年度比46%削減)をにらみ、わが国の置かれた状況を踏まえたエネルギーミックスの策定を待ちたい。

代替エネルギーも大事であるが、重要なベースロード電源である原発の継続的活用は不可欠である。安全性が確認され、地元の理解を得て、美浜原発3号機が再稼働したことは喜ばしい。安全性の向上に資する技術開発を進め、リプレースを行う必要がある。小型原子炉の導入が進むことも期待している。

【日本へのIR導入】

大規模MICEの誘致をめぐる国際競争力の強化に向けたツールの一つと認識している。丁寧かつ透明なプロセスの下で、住民の懸念・疑念を払しょくしたうえで整備を進めることが大切である。

以上

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