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会長コメント/スピーチ 記者会見における会長発言 定時総会後の記者会見における十倉会長発言要旨

2024年5月31
一般社団法人 日本経済団体連合会

【「Future Design 2040」(仮称)】

〔「Future Design 2040」(仮称)で掲げる、目指すべき国家像を問われ、〕わが国は「科学技術・イノベーション立国」、「貿易・投資立国」、そして、持続可能で公正・公平な経済・社会を目指すべきである。わが国には、急激な少子高齢化・人口減少の進行、天然資源やエネルギー源に乏しい島国であること、災害列島であることなどの避けては通れない大きな制約条件がある。

こうした課題を克服するため、科学技術の力で日本を豊かにするとともに、その技術やノウハウを海外に展開し、課題解決策を世界に提供することが求められよう。例えばエネルギーの分野では、科学技術の英知を結集し、クリーンなエネルギーの供給基盤を作るとともに、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想を通じて日本の技術や経験をアジア諸国に共有することで世界に貢献していく必要がある。また、少子高齢化も世界共通の課題となっており、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用や望ましい社会保障分野の制度改革をわが国が行うことにより、世界に課題克服策を示すことができる。

【後任会長人事】

〔人選にあたって後任会長に求める資質や出身業界について問われ、〕企業に求められる社会的責任が大きくなっており、また、解決すべき諸課題が相互に複雑に関連し合っている昨今にあって、経団連会長は、社会性の視座に立って全体を見渡し、包括的に考えられる人が望ましいのではないか。現段階で候補者は決めていないが、今の経済界には、選任に苦労するほど多くの適任者がいる。

また、必ずしも製造業出身者にこだわる時代ではなく、業界を問わず適切な人選をしたい。

【日産自動車】

〔日産自動車が公正取引委員会による下請法違反の勧告後も取引価格の減額を強要しているとの一部報道を受けて公表(5月31日)した調査結果の受け止めと同社から経団連への報告状況を問われ、〕調査結果の中身を承知していないため、コメントは難しい。調査中であるという事務レベルでの報告があって以降、同社から報告は受けていない。

各社がパートナーシップ構築宣言に賛同し、真摯に取り組みを進めている真っ最中である。同社の行いに問題があったのであれば是正する必要がある。誤解が生じないよう、当該下請け企業との話し合いの場を持つべきではないか。

以上

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