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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2012年4月5日 No.3081 第40回中国地方経済懇談会開催 -「新たな日本と活力あふれる中国地方創造への挑戦」をテーマに意見交換

中国地方経済懇談会であいさつする米倉会長

経団連と中国経済連合会(中国経連、山下隆会長)は3月28日、岡山市内のホテルで「第40回中国地方経済懇談会」を開催した。懇談会には、経団連から米倉弘昌会長をはじめ渡文明審議員会議長(当時、評議員会議長)、副会長らが、中国経連からは山下会長はじめ会員約200名が参加し、「新たな日本と活力あふれる中国地方創造への挑戦」を基本テーマに、活動報告と意見交換を行った。

開会あいさつのなかで中国経連の山下会長は、円高による産業空洞化の加速や雇用の縮小が地域産業に深刻な影響を与えているなか、政府は危機意識とスピード感を持って、円高対策や法人税の引き下げ、TPP(環太平洋経済連携協定)などの経済連携の推進を進め、新たな成長戦略を早急に実現することが必要であると指摘。とりわけ、(1)アジアとの連携強化と地域産業の競争力強化(2)観光の振興(3)防災、減災も考慮した社会基盤の整備――に政府と経済界が取り組むことで、中国地方の活力を高めていくことが重要であると述べた。

続いてあいさつした経団連の米倉会長は、(1)震災からの早期復興と日本経済の再生(2)社会保障・税一体改革の早期かつ着実な実現と財政の健全化(3)TPPをはじめとする高いレベルの経済連携の推進――が政府の取り組むべき重要課題であると指摘。また、経済界としても民主導の経済成長の実現に取り組んでいくことが欠かせないとして、「未来都市モデルプロジェクト」などに取り組んでいることを紹介した。

■ 活動報告

第1部の活動報告では、経団連から、奥正之副会長が「当面の経済運営」、渡辺捷昭副会長が「社会保障と税・財政の一体改革の推進」、大塚陸毅副会長が「観光の振興に向けた取り組み」、宮原耕治副会長が「地域を支えるインフラの整備」、大橋洋治副会長が「TPPへの取り組み」、渡文明審議員会議長が「未来都市モデルプロジェクト」について報告した。

「当面の経済運営」では、足もとで景気の持ち直しの動きが見られるものの過度の楽観はできず、日本経済の再生に向けてより長期的な視点から課題の解決に当たることが重要として、成長戦略の実現などを政府・与党に働きかけていく旨の説明があった。「社会保障と税・財政の一体改革の推進」では、「消費税法等の一部を改正する等の法律案」のなかで、消費税率引き上げの時期、幅が盛り込まれたことで中長期的な財政の健全化が進むことに期待が示されるとともに、社会保障・税制の一体改革に向けて引き続き働きかけを行っていく旨が報告された。「観光の振興に向けた取り組み」では、復興支援・経団連観光シンポジウムの仙台での開催や、2月に公表した「新たな観光立国推進基本計画に向けた提言」の取りまとめ等の活動が紹介され、今後も産学連携インターンシップによる観光人材育成、民間外交を通じた情報発信を行っていく旨が紹介された。「地域を支えるインフラの整備」では、中国地方がアジアの成長力を取り込んでいくため、内陸部の生産拠点と港湾・空港を連結する高速道路ネットワークが内航海運や航空のネットワークと有機的に連結整備されることが重要であるとの認識が示された。「TPPへの取り組み」では、人口減少社会のもとで国内需要が減少するなか、TPPをはじめとする諸外国との経済連携を推進しアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築をリードしていくことにより、これら地域のダイナミックな成長を取り込んでいくことが不可欠として、早期の交渉参加の実現、そのための国民理解の促進に努めていくとの報告があった。「未来都市モデルプロジェクト」については、民間主導による「復興からの成長」モデルを具体化するため、複数の企業や団体が緊密な連携のもと実証実験や社会システムの変革に取り組む「未来都市モデルプロジェクト」を山口市など全国11の都市・地域で展開していることが紹介された。

続いて中国経連からは、末長範彦副会長が「地域産業の競争力強化に向けた取り組み」、古瀬誠副会長が「防災・減災も考慮した交通・物流基盤の整備促進」、岡崎彬副会長が「インバウンド観光振興等広域連携推進の取り組み」についてそれぞれ報告した。

■ 意見交換

第2部の意見交換では、中国経連から、(1)アジアとの連携強化と空洞化への対応(2)今後のエネルギー・環境政策のあり方(3)道州制実現に向けた取り組みと地域主権改革の着実な推進(4)長寿社会を支える介護分野での情報化のあり方(5)本格的な人口減少を見据えた今後の少子化対策――の5点について質問があった。

これに対して経団連からは、(1)法人実効税率の削減や行き過ぎた円高の是正など、国内に事業基盤を残すうえで重要となる喫緊の課題の解決や、TPP交渉への早期参加(2)安全性が十分確保された原子力発電所の再稼働、実現可能性や国民負担を踏まえたエネルギー基本計画の策定(いずれも西田厚聰副会長)(3)政府の地方制度調査会などを通じた道州制の国民的議論の喚起、地域の成長と行政の合理化・効率化に向けた各地の取り組みに対する支援(畔柳信雄副会長)(4)「マイナンバー法案」の成立と医療・介護分野での活用、公的部門でのICTの利活用を進めるための政府CIO(最高情報責任者)の設置(5)子育て支援にかかる包括的な制度の構築に向けた法案の成立、ワーク・ライフ・バランス施策の充実を通じた子育て世代への支援(いずれも斎藤勝利副会長)――が必要と応じた。

【総務本部】

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