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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年1月1日 No.3298 「第4回リーダーシップ・メンター・プログラム」を開催 -伊藤審議員会副議長が講演/リーダーとして熱い想いを持ち、未知の世界に飛び込め

伊藤審議員会副議長

経団連は12月1日、女性役員の活躍を応援する「経団連女性エグゼクティブ・ネットワーク」の活動として、東京・大手町の経団連会館で「第4回リーダーシップ・メンター・プログラム」を開催した。吉田晴乃審議員会副議長・女性の活躍推進委員長を含めた約20名の女性役員の出席のもと、メンターとして参加した伊藤雅俊審議員会副議長による講演が行われた。講演の要旨は次のとおり。

■ 食品産業がもたらす食の変化

明治維新後、わが国は諸外国から効率性、合理性、栄養、科学的証明など最新の学問、技術、文化を学んだ。以降、当社をはじめとする食品産業は、旧来からの調理における過剰な労働を軽減しつつ、合理的で幅の広い内外の食を利用し、食の楽しみと良い栄養を提供することで、人々の社会での活動に貢献してきた。

■ 味の素の働き方改革

当社では、Genuine Global Specialty Companyの実現を目標として、性別・国籍・価値観等にかかわらず、多様な人財が活躍する会社を目指している。そのため、グローバル基準の働き方を実行しつつ、勤務時間の短縮等を通じて、多様なライフスタイルの実現、社員一人ひとりの「家族や社会」との接点増加の支援を行う必要があると考えた。

そこで働き方改革の実現のため、(1)就業時間の短縮と前倒し(2)会議改革(3)「Work@A」――を推進している。来年4月からは、就業時間を20分短縮・前倒しし、8時15分~16時30分とすることで、夕方以降を社員の生活を豊かにする時間とする。会議改革では、ペーパーレス化とすべての会議運営のスリム化等、大幅な改革を計画している。「Work@A」は、場所と時間から自由な働き方を目指す取り組みである。「どこでもオフィス」を段階的に導入しており、コアタイムなしのフレックス勤務、時間単位有給休暇、リモート会議システム等、制約のないワークスタイルを模索している。

当社の取り組みが、社会に対してよい波及効果をもたらすことを期待している。

■ 女性役員に求められるリーダーシップ

リーダーの才能とは、知性と情熱を備えた精神、行動に責任を負う勇気、不確実な事態での洞察力、そして具体的な行動をする決断力である。これらを持って初めて、熱い想いが生まれ、結果につながる。リーダーは強い想いを常に持っていることが重要である。

女性の多くはリーダーになることに不安を抱く。ロールモデルとなる女性がいないことや、自身に経験がないことからリーダーとなることを拒み、安全な世界に逃げる。リーダーとして活躍するには自らを変え、未知の世界に飛び込む気概が必要である。

多くの人間は1人では凡人である。しかし、組織として集まることで非凡になる。自分1人では弱いから組織に所属している。仕事を分担しているからこそ、組織を最大限利用して活躍できるのである。

◇◇◇

講演後、働き方改革の手法や経営・リーダーシップについて活発な質疑が行われ、伊藤副議長から女性役員に対し、多岐にわたるアドバイスとともにエールが送られた。

【政治・社会本部】

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