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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年8月10日 No.3327 「新内閣に望む」を建議

経団連(榊原定征会長)は8月4日、新内閣の発足を受け「新内閣に望む」を建議した。Society 5.0の実現に向けた「未来投資戦略2017」の確実な実行など「官民戦略プロジェクト10」の具体化を柱とする成長戦略の強化をはじめ、構造改革の推進、経済社会基盤の強化、自由で開かれた国際経済秩序の維持・発展、東京オリンピック・パラリンピックなど国家的イベントの成功、震災復興の加速と防災・減災対策の強化など重要政策課題の推進を求めた。

新内閣に望む

新内閣には、第2期安倍政権発足時の原点に立ち返り、経済最優先の政権運営を期待したい。

最重要課題は、デフレ脱却と経済再生を確実に実現し、GDP600兆円経済への確固たる道筋をつけることである。日本経済の潜在成長率の引き上げにも取り組み、持続的かつ自律的な経済成長につなげていかねばならない。

まず、成長戦略を強化する必要がある。その柱は「官民戦略プロジェクト10」の具体化であり、とりわけSociety 5.0の実現に向けて、「未来投資戦略2017」を確実に実行していただきたい。

同時に、構造改革の推進も必須である。規制改革や法人課税改革など、企業活力の向上に資する制度改革を求めたい。また、深刻な日本の財政状況を直視し、次世代への責任を果たす観点から、社会保障制度改革や財政健全化など、痛みを伴う改革にも真正面から取り組むべきである。

さらに、反グローバル化の傾向が強まる中にあって、日EU EPAの大枠合意を実現し、TPP11交渉を主導する日本こそが、自由で開かれた国際経済秩序の維持・発展を牽引していかねばならない。まずは、日EU EPAの残された課題について速やかに解決するとともに、TPPの早期発効に向けた議論を加速すべきである。

新内閣には、より一層の緊張感のもとで安定した政権運営に努めるとともに、強いリーダーシップを発揮し、政策課題に全力かつスピード感をもってあたり、結果を出していただきたい。経済界としても、デフレマインドを払拭し、生産性の向上、企業収益の拡大を図り、経済の好循環を力強く回すことに最大限取り組む所存である。

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