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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年7月12日 No.3369 2018年度総会・シンポジウムを開催 -経団連自然保護協議会・経団連自然保護基金

経団連自然保護協議会(二宮雅也会長)・経団連自然保護基金は5月23日、東京・大手町の経団連会館で2018年度総会およびシンポジウムを開催した。シンポジウムには協議会会員企業、基金への寄附者、NGOなど約240名が参加した。

二宮会長の開会あいさつ、環境省の亀澤玲治自然環境局長の来賓あいさつの後、慶應義塾大学大学院の蟹江憲史教授による基調講演を行ったほか、18年度支援プロジェクトの紹介、25周年記念特別基金助成事業の実施団体によるプロジェクト進捗報告、東北大学大学院の香坂玲教授による特別講演、さらに、先進的な取り組みを展開するサントリーホールディングス、オリックス、住友林業の3社による事例紹介を行った。あいさつと基調講演の概要は次のとおり。

あいさつする二宮自然保護協議会会長

あいさつする亀澤局長

基調講演を行う蟹江教授

■ 開会あいさつ=二宮会長

今年11月には、生物多様性条約締約国会議(COP14)がエジプトで開催される。元来、「自然との共生」の意識の強い国民性であるわが国の生物多様性保全への取り組みは、諸外国に比べて決して劣っていない。COP14では、環境省を中心に、経済界、NGOなど、多様な主体が連携して、生物多様性の主流化に関するわが国の取り組みや成果を効果的にアピールしていくことが重要である。

■ 来賓あいさつ=亀澤自然環境局長

経団連自然保護協議会は、生物多様性の保全と持続可能な利用の推進役を担っており、経済界における生物多様性の主流化に大きく貢献している。心より敬意を表する。「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB―J)」が取り組む「MY行動宣言」(2020年の愛知目標達成年に向け、国民一人ひとりが生物多様性を守るためにできる行動を宣言する取り組み)へのご協力をいただきたく、環境省からもあらためてお願いしたい。

■ 講演「SDGsで主流化するビジネスと生物多様性」蟹江教授

2030年に世界が健全な状態を保つためには、もはや地球環境を前提条件として考えた成長は必然である。前世紀半ばに始まった資源の急激な使用量増大は、大きな経済成長をもたらす一方、気候変動や生物多様性の損失などをもたらしている。2050年へ向けて、20億の人口増加が見込まれる世界では、資源環境制約を大前提とし、社会の持続性を常に勘案する「総合的・統合的な課題解決」が必要不可欠である。例えば、気候変動の影響により、集中豪雨や洪水などの災害や、干ばつによる農作物の不作が生じると、貧困対策への取り組みにも支障が生じる。生物多様性がもたらす生態系サービスは世界の人々の生活や日々の営みなどに密接に関連している。21世紀の世界を生き抜く成長戦略では、経済・社会・環境の問題をパッケージで考えなければならない。

SDGsに取り組むうえで、今後重要になってくるのは次の3点である。第1に、将来のあるべき姿を考え、そこから課題解決を図るアプローチである。その際、目標を必達目標と考えるのではなく、「目指す」目標として、緩やかに考えることが重要である。第2に、進捗を測るための指標構築がさまざまなレベルで進むことが見込まれるなか、柔軟性を持つ指標を設定することが必要である。第3は、「プライベートガバナンス」と呼ばれるトップダウンではないルール形成手法の活用である。

市場拡大や日本が世界のなかで生き残る戦略としても、SDGsは貴重な機会となる。

◇◇◇

シンポジウム終了後、企業とNGO等との交流会を開催し、環境省やNGO等による活動概要のパネル展示等を行った。企業やNGO関係者ら約170名が参加し盛況となった。

【環境エネルギー本部】

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