1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2019年3月28日 No.3402
  5. 日本学術会議と「Society 5.0に向けた産学共創のあり方」を議論

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2019年3月28日 No.3402 日本学術会議と「Society 5.0に向けた産学共創のあり方」を議論

経団連は3月7日、東京・大手町の経団連会館で日本学術会議と共催でシンポジウム「Society 5.0に向けた産学共創のあり方」を開催した。同シンポジウムは、経団連からも委員が参画して昨年11月に取りまとめた日本学術会議提言「産学共創の視点から見た大学のあり方―2025年までに達成する知識集約型社会」の周知と各ステークホルダーの今後のアクションを促すべく企画したもの。概要は次のとおり。

■ 開会あいさつと趣旨説明

あいさつする山極日本学術会議会長

開会にあたり、山極壽一日本学術会議会長は「大学に対する期待が高まっているが、その前提として大学と産業界とでこれからの産学共創のあり方を共有しておく必要がある」「本日は、産業界も参画して取りまとめた提言をベースに、地方国立大学と私立大学も交えて幅広い議論をしたい」とあいさつ。

続いて、渡辺美代子日本学術会議副会長から、「団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題を目前に控え、Society 5.0に向けて産学の変革が急がれる」「人口動態とイノベーションには関係があり、黒船が来航し人口爆発が生じた明治初期、当時20~30代の若者が現在の大企業の礎を築いた」「昨今のベンチャーブームは人口減少と無関係ではない」「本日は大学発ベンチャーから就活まで幅広い観点で産学共創のあり方を議論したい」と同シンポジウムに関する趣旨説明がなされた。

■ 講演~地方国立大学、私立大学、産業界それぞれの産学連携

講演ではまず、地方国立大学から岡正朗山口大学学長が登壇。学生の地元就職率向上を目指したマッチング活動や、地元中小企業への同大学保有特許の開放などの、同大学による地域経済活性化に向けた取り組みについて紹介があった。

続いて、私立大学から田中優子法政大学総長が登壇。日本私立大学連盟による昨年4月の提言「未来を先導する私立大学の将来像」を座長として取りまとめた立場から、インターンシップや寄附講座の推進、大学院修了者の積極採用、学修履歴の重視などの産業界に対する要望を含めた説明があった。

最後に、産業界から五十嵐仁一経団連未来産業・技術委員会産学官連携推進部会長が登壇。大学に対してSociety 5.0に向けたオープンイノベーションのパートナーとしての期待を表明するとともに、「大学で多様なシーズが育まれるために、政府科学技術予算の配分ポリシーを『選択と集中』から『戦略と創発』に転換する必要がある」「企業も『出島』などを通じて大学との連携を一層推進していく」と語った。

■ パネル討論

先の登壇者に加えて、日本学術会議の提言検討メンバーである小林いずみ経済同友会副代表幹事と小林傳司大阪大学理事・副学長も登壇し、渡辺副会長をファシリテーターとしたパネル討論が行われた。

大学側からは、「大学の持つ人文・社会科学の知は、Society 5.0が実現に値する社会たるかの検証にこそ使われるべき」「産業界には留学生を含めて多様な若者を受け入れてチャンスを与えてほしい」などの意見があがった。

産業界からは「大学の研究者が研究に専念できるよう事務レベルから合理化のノウハウを提供していきたい」「すでに企業は基金などのかたちで大学の基礎研究を支援している。大型の共同研究の増加にあわせて間接費をしっかり確保することも基礎研究の土壌を育むことにつながる」などの意見が示された。

パネル討論

【産業技術本部】

「2019年3月28日 No.3402」一覧はこちら

「週刊 経団連タイムス」一覧はこちら