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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年2月6日 No.3441 政府、東京都のスタートアップ振興に向けた取り組みを聞く -スタートアップ委員会企画部会

経団連は1月24日、都内でスタートアップ委員会企画部会(齊藤昇部会長)を開催し、内閣府の石井芳明企画官、経済産業省の金指壽経済産業政策局産業創造課長、今里和之産業技術環境局技術振興・大学連携推進課長から、スタートアップ振興に向けた政府の取り組みついて説明を聞き、意見交換を行った。その後、東京都の米津雅史戦略政策情報推進本部特区推進担当部長から、都が1月に設立した「スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム」について説明を聞いた。説明の概要は次のとおり。

■ 7つの戦略とSBIR制度見直し(内閣府・石井企画官)

わが国のスタートアップの強化については安倍首相からもしっかり取り組むようにと指示されている。内閣府はスタートアップ・エコシステムの拠点形成に向けた7つの戦略を打ち出した。

(1)シリコンバレーやボストン等に伍する「拠点都市」の形成(2)技術シーズを生み出す「大学」を中心とするエコシステムの強化(3)世界レベルの「アクセラレータプログラム」の提供(4)POC(Proof of Concept、概念実証)に必要な「ギャップファンド」の充実(5)「公共調達」の推進(政府がスタートアップの最初の顧客となる)(6)各省庁の支援策の「つながり」による一体的な取り組みの推進(7)「人材の流動化」によるエコシステムの活性化――の7つである。戦略(1)については1月下旬から拠点都市の公募を開始し、3月末に採択先を決定する。

中小企業技術革新制度、いわゆる「日本版SBIR制度」については、制度趣旨を中小企業の経営力強化からイノベーション創出へと変えるべく見直し案を取りまとめた。今国会で改正案が審議される予定である。

■ オープンイノベーション促進税制(経産省・金指課長)

企業の皆さまの協力のおかげで、令和2年度税制改正で「オープンイノベーション促進税制」が導入される見込みとなった。深く感謝申しあげる。

同税制では、事業会社本体またはCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)からスタートアップに対する投資額の25%が所得控除される。国内に限らず海外のスタートアップの支援も投資対象とするなど踏み込んだ設計をしている。さらに、同制度利用のために必要な書類申請を事後にまとめて行えるようにするなど使い勝手も追求していく予定である(同税制は今年4月に執行される見込み)。

■ 目指すべきエコシステム像とそれに向けた施策(経産省・今里課長)

スタートアップがイノベーションの発火点となり、大企業と連携しながらスケールするエコシステムを目指すべきと考える。

大企業にイノベーション経営を定着させるべく経産省で行動指針を取りまとめており、イノベーション銘柄の創設も検討している。また、大企業とスタートアップの間では契約の問題が生じやすい。大企業側の意識・慣習、スタートアップ側のリテラシーなど双方に課題がある。ガイドラインや契約ひな型の策定に向けて検討を進める。

■ スタートアップのグローバル拠点都市を目指して(東京都・米津部長)

東京には国内トップレベルの大学のほか、大企業、スタートアップ、VC(ベンチャーキャピタル)が集積している。こうしたプレーヤー間に新たなつながりを生むべく「スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム」を1月22日に設立した。経団連をはじめ多数の企業に参画いただき感謝申しあげる。

内閣府の拠点都市事業に選定されることを目指すのはもちろん、具体的なプロジェクトを複数進めていく。より多くの企業にコンソーシアムに参画してほしい。

◇◇◇

意見交換では、委員から、オープンイノベーション促進税制のより具体的な内容、東京都のコンソーシアムにおけるプロジェクトの進め方などに関する質問が相次いだ。

【産業技術本部】

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