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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年3月5日 No.3445 ディアス・ポルトガル国際化担当副大臣、エンリケスAICEP長官との懇談会を開催 -両国関係の一層の強化を期待/ヨーロッパ地域委員会

左から越智副会長、ディアス国際化担当副大臣、
佐藤委員長、エンリケスAICEP長官

経団連のヨーロッパ地域委員会(越智仁委員長、佐藤義雄委員長)は2月18日、東京・大手町の経団連会館でポルトガルのブリリャンテ・ディアス国際化担当副大臣ならびにカストロ・エンリケス・ポルトガル投資貿易振興庁(AICEP)長官との懇談会を開催した。両氏の発言の概要は次のとおり。

■ ディアス国際化担当副大臣

2019年、ポルトガルは、予測を上回る約2%のGDP成長率を記録した。失業率はここ数年着実に低下を続けており、EU域内外への輸出も増加している。そのなかでも強調すべきは、対外直接投資(FDI)の伸長である。多様な国・企業が、EU、ブラジル等のポルトガル語圏、地理的に近い北アフリカへのプラットフォームマーケットとしてポルトガルを位置づけ、さまざまなビジネスを展開している。

さらなる投資を期待する産業セクターは、再生可能エネルギー、自動車、インフラの3つである。特に、再生可能エネルギーについては、EUの枠組みで、化石燃料から環境に優しいエネルギーへの転換を図るプロジェクトが多数進行中である。ポルトガルは日照条件がよい南部を中心に太陽光発電が盛んであり、太陽光を利用して液化した水素をEUに提供することで、EU全体の水素エネルギーへの転換に貢献している。

両国が外交関係樹立160周年を迎える今年は、アントニオ・コスタ首相やレベロ・デソウザ大統領の訪日も予定されている。要人の来日を機に、日EU EPAを基盤とした両国の関係が一層強化されることを期待する。

■ エンリケスAICEP長官

AICEPを通じた投資処理案件数は18年、19年と2年連続で過去最高を記録した。特に、研究開発(R&D)投資の増加は著しく、昨年の総投資額は3億ユーロにも迫るほどである。投資元の国のみならず、投資分野も、自動車、製薬、ソフトウエア等、年々多様化している。また、これらの投資を行う多くの企業が、ポルトガルの大学と共同研究を行っており、産学連携の枠組みが優れた製品開発の下支えとなっている。日本企業には、政治的安定性、国際競争力の高さなどの魅力を再認識し、ぜひポルトガルへのさらなる投資を検討してほしい。

【国際経済本部】

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