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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年8月6日 No.3464 Go To トラベル事業等について聴取 -観光委員会

経団連(中西宏明会長)は7月10日、観光委員会(菰田正信委員長、新浪剛史委員長、武内紀子委員長)をオンラインで開催し、観光庁の髙橋一郎次長から「Go To トラベル事業」に関する制度の概要ならびにポストコロナにおける旅行の考え方などを聴くとともに、同制度を実施するにあたっての安全面での対応のあり方などについて懇談した。観光庁の説明の概要は次のとおり。

サービス産業の消費喚起策の一環である「Go To トラベル事業」は、国内の宿泊・日帰り旅行を対象に代金の1/2相当額を支援する制度。1人1泊当たり2万円を上限に連泊の制限なく利用でき、支援額の7割を旅行代金の割引、3割を旅行先での消費に使える地域共通クーポンとして付与する仕組みである。

例えば、1人1泊2万円の旅行の場合、支援額は1万円で、そのうち7000円が旅行代金の割引、3000円が地域共通クーポンとなる。地域共通クーポンは、旅行先の都道府県ならびに隣接都道府県で旅行期間中に限り使用可能である。政府は、地域の観光協会や観光地域づくり法人(DMO)、商工会等を通じて、土産物店、飲食店、観光施設、アクティビティー、交通機関など幅広い業種に、地域共通クーポンが利用できる店舗等としての参加・登録を呼びかけている。同事業は、7月22日以降に開始する旅行を対象とし、地域共通クーポンについては、準備の都合上9月1日以降に本格実施を予定している(※)

事業の運用にあたっては、旅行者が安全安心に旅行できる環境を整備するため、政府は、観光関連事業者に感染拡大予防ガイドラインの実施の徹底を働きかけるとともに、旅行者向けに感染防止の留意点などをまとめた「新しい旅のエチケット」を公表した。

観光庁では、新型コロナウイルスの感染リスクを軽減した新たな旅行スタイルの確立に取り組むこととしており、旅行需要の集中を避けるために休暇取得の分散を働きかけるほか、平日を含む一定期間を好きなところで過ごす滞在型旅行の普及を目指す。

具体的には、ワーケーションやブレジャー(「Business」と「Leisure」を組み合わせた造語。出張行程の前後に休暇を追加するなどし、余暇目的のプライベート旅行を実施すること)など、平日に休暇を取りつつ、滞在先で仕事と観光を両立させる旅行スタイルの確立に取り組むこととしている。

◇◇◇

観光委員会は、ウィズコロナにおける観光産業の持続可能性を確保する観点から、安心・安全対策の徹底を前提に、ワーケーションの推進など、観光の新たな価値の創造に焦点を当てた活動を展開していく。

※ 政府は7月17日、東京都を目的地とする旅行および東京都に居住する方の旅行を当面、同事業の対象から除外することを発表した。

【産業政策本部】

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